龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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ポメラDM200のこと(続・続)

2018年08月10日 23時21分06秒 | ガジェット
キングジムの入力専用端末

ポメラDM200

を購入してひと月近く経った。

こういうデジタルガジェットは、往々にして継続的な使用に至らずに終わることが多い。
私の場合スマホやタブレット用のBluetooth接続キーボードがいい例だ。
三つ折りのもの(某ベンチャー)、薄型のもの(マイクロソフト)、堅牢なもの(apple)、タブレット専用一体型(SONYとGoogle)etc.枚挙に暇がない。
端末を買う毎にキーボードを誂えたくなる……とまでは言わないが、ついつい 「快適な環境」を追求めてしまいがちだった。

ところが、結論からいって、このDM200は買って良かった。
今現在、ほぼ全ての原稿入力にDM200を使っている。
定型的な文書を作るときはPCの一太郎とExcel。
ちょっとしたアイディアものはGoogleのクラウドソフトでPC&タブレット&スマホ
のマルチ入力・編集が便利だ。

しかし、それ以外の今まで原稿用紙が担っていた 「無から有を生ぜしめる」作業はほぼDM200でやるようになった。

(ちなみにこの記事のようなブログやSNSはスマホ一択です)

なぜDM200が良かったのかといえば、

①原稿作成しかできない
②開くとすぐ書き始められる
③PCとの原稿共有が比較的簡単

の二点だ。①はポメラ利用者の多くが指摘するところだ。シンプルでストレスなく、かつ不自由でなければ 「無から有」を生みだす作業には支障をきたす。①が不自由さゆえの集中力を、②はシンプルさとストレスフリーさを実現してくれる。
加えて③も意外と(思ったより)重要だった。今日はそのことを書く。

こういった入力専用端末は、もちろんその中で文章作成機能は完結しているからいい(①)わけだが、他方でいざとなったとき直ちにデータを取り出せることも重要だ。
ではタブレットやPCのようにクラウドでデータを一元的に共有すればいいのか、というとちょっと違う。どこからでもアクセスできるというデータは、幾分か自分の外に 「ある」ことになってしまう。しかし原稿は半ば自分の中にありつつアウトプットを待つ状態だ。
原稿用紙でいうと、書き直しが必要でそれは反故でもあるのだけれど、書き直すまでは捨てられない原稿は、まだゴミ箱には入れられない状態にある。

その半ば自分の手の中にある、という感じがポメラDM200では再び実感できるようになったのである。
PCは自由度が高すぎるから余計なことをしすぎてしまう。ましてスマホやタブレットはなおさらだ。

ポメラDM200のいいところは、
独立した端末だが、ファイル転送方法が四つあるという点だ。


①QRコードをスマホで読み取らせる
②編集中のファイルを、あらかじめ決めておいたメールアカウントに送信する。

③メールアカウント(GoogleもしくはOutlook)のサブディレクトリでファイルを共有。
④USBでPCとつなぐ


①QRコード
これは簡便だが、一つのQRコードにできる長さが限られているので、長文の場合QRコードをいくつも作って分割ファイルにしなければならないのでこれは緊急避難にしか使えないとわかった。

②アップロードコマンド
単品のファイルの場合は、メールアカウントを設定しておくと、

ツール→アップロード

というコマンドを実行力すれば、DM200から編集中のファイルをメールで送信できる。
一つのファイルを出力するのには有効な方法だ。しかしこれは一方的かつ、1ファイル限定なので使い勝手はそれなりだ。
完全にDM200で文書作成を完結させるか、もしくはざっと入力するだけであとはメールをPCで 「料理」するかのどちらかになる。

③ポメラsyncというコマンド

PCが手元にない場合に便利だ。
GoogleのメールアカウントをつくってDM200にそれを登録すると、とそのメールアカウントの中にポメラが自動的にサブディレクトリを作ってくれる。

いったんその作業をしてしまえば後は端末側から

ツール→ポメラsync

を起動するたび、メールアカウントのディレクトリ内のファイルと内部メモリ内のファイルとを同期をしてくれるのだ(Wi-Fi接続環境が必要ですが)。

入力専用端末としてはこの程度のシンクロ具合がちょうどいい。


④USBでPCと接続すると、
メモリ内の保存文書もSDカード内の文書もドライブ扱いになるので、すぐファイルを選んでPCにコピーできるし、PCのテキスト素材もすぐに端末に移せる。
「そんなのはクラウドで一括管理すべきだろう」という人は、そうなさればいい。私にとってはこの程度の隔離感が最適だと感じた。ただし、これは書斎でしかできない。物理的接続の強味と弱味を持つ携帯端末の宿命。

こうしてみると③のポメラsyncがほど良い便利さであることが分かる。
この 「ほど良い」 「敷居」感って、書くときには結構大事だと思うんだけど、そう思うのは私だけですかねぇ。

ただし、③の通信速度はあまり速くない感触がある。大量(多数決)のファイルを全てポメラsyncでその都度更新するのはいずれ困難になるかもしれない。

ポメラsyncの対象ファイルは、今書いている原稿数種類の複数バージョン程度に限定しておくといいのかもしれない。

いずれにせよ、机のあるところならどこでも文章を考えながら入力できるのはDM200の大きな魅力だ。そしてクラウドやPC母艦と適度な 「隔離感」があるのもいい。ようやく原稿用紙の代わりになるかもしない端末とであったような気がし始めている。
8月締め切りの二本を書き上げられるかどうか、が課題だ。それはもちろんポメラDM200が責任を背負うことではないんですけど。