10月14日(火)
遺跡発掘作業が台風19号のせいで中止になってしまった。さて時間が余った何しよ~か、そうだ映画を観ようという事で近所の映画館へ行った。今日観たのは吉永小百合さん主演の「不思議な岬の物語」という作品、この映画は今年のモントリオール映画祭で受賞したので一寸興味もあった。
主演の吉永小百合さんは聡明な美人だし社会的な活動も積極的で素晴らしいお人柄何だと思うが、映画の中で女優としての彼女にはあまり魅力を感じなかった。どの映画でも彼女はやっぱり「吉永小百合さん」に見えてしまいリアリティーが薄れるのだ。
この映画もあまり期待していなかった。映画の中で彼女はとある岬に建つ鄙びた喫茶店の女店主、彼女を慕って集う常連客は皆良い人ばかりで、ここら辺が一寸ウソっぽい感じ。
年齢を超越した美貌の小百合さんだからチヤホヤされるんで、そこらに転がってる普通のオバはんが店主だったらこんな辺鄙な喫茶店ツブれてまうやろ。と皮肉の一つも言いたくなった。
しかし後半になると彼女に集う常連さんが病気や転勤等で少しづつ去って行き、親しい人との惜別に彼女の心は哀しみの底に沈んでいく。そして喫茶店まで火事で焼失してしまう。そんな彼女のどん底を周囲の人々が暖かく手を差し伸べて、お店が再建したところでめでたくジ・エンド。
前半は退屈しそうな流れだったが、後半はしんみりと哀愁が漂い観応えあるストーリーに変わった。単純な粗暴男の「阿部寛さん」と魚師の娘役「竹内結子さん」もピタリと役にはまっていてよかった。流石は受賞作品、心の琴線に触れる良い映画だと思いました。