森さんの女性蔑視発言に端を発した五輪組織委員長の交代劇は、橋本聖子さんが就任するという事で事態が収まった。でも国務大臣から一財団組織の長へ鞍替え何て一見格落ち人事で、変な話だなあと思わぬで無い。
2年前に北海道へ旅行した折り、ひょんな事からその橋本聖子さんと少しばかりお話させて頂いた事がある。7月27日、士幌町の道の駅「ピア21しほろ」で車中泊の準備をしていたら、何処かで見掛けたような女性が男性を一人従え傍を通り掛かった。
そして彼女が私の車の車番を見て、「埼玉から行らしたんですか?」と声を掛けてきた。どうも見た顔だと思ったから「もしかして橋本聖子さんですか?」と尋ねたらご本人だった。その時私はマラソン大会で貰ったTシャツを着ていたのだが、それを見て「アラ、小川和紙マラソンのTシャツですね。」と言った。「エッ、小川和紙マラソン知ってるんですか?」と聞けば、「私小川和紙マラソンにゲストで参加した事があるんですよ」と教えてくれた。
それから二言、三言話して彼女は去って行ったのだが、居なくなって一緒に写真を撮ってもらえばよかったと後悔した。僅かな会話で人柄を決めつけるのも何だが、彼女は見ず知らずで無名の私にも偉ぶらず気さくに話しかけてくれ、凄く感じの良い女性だという好印象を持った。
それ以来隠れファンとして秘かに橋本聖子さんを応援していたのだが、今回の交代劇については就任すればアレコレ非難され泥を被るのは必定だから、五輪担当大臣のままでいて欲しかった。
しかしどんな内部事情が作用したのか判らないが、橋本五輪組織委員長が誕生してしまった。なったからには頑張ってもらうしか道はない。どうせ今回の東京五輪はコロナウィルスでケチをつけ、大して期待などされていない大会だ。
案外これは、逆説的に言えばチャンスかも知れない。失敗すれば「ヤッパリか」と言われるだろうけど、ダメもとでオリンピックがうまく成功したら、「日本の奇蹟」、「日本の底力」と世界中から称賛される事は間違いない。ぜひそうなってくれるよう彼女の健闘・活躍を願っている。一ファンとしては最後の閉会式で、彼女の大輪の笑顔を見たいものです。