10月3日(日) 天気=曇り時々晴れ
08:20大雪高原登山口→ 08:43ヤンベ分岐→ 09:07土俵沼→ 09:13緑の沼→ 09:48エゾ沼→ 09:57~10:03大学沼→ 10:09~17高原沼→ 10:32三笠新道分岐→ 10:38空沼→ 11:32覗き地獄→ 11:36ヤンベ分岐→ 11:55大雪高原登山口
以前にNHKテレビで放送された大雪高原の紅葉が実に美しく印象に残ったので、いつの日か見に行きたいと願っていた。紅葉最盛期は登山口の大雪山荘までは一般車の通行が禁じられ、大雪湖畔のレイクサイトバス乗り場からシャトルバスでしか登山口へ行く事ができない。
今日はシャトルバスの最終運行日だったので、バスの車内は満席の盛況だった。07:30発のバスに乗車してダートの林道を約25分ほど遡り、大雪高原山荘前に到着した。
大雪湖レイクサイトのバス乗り場
バスを降りると最初に高原パトロール事務所で入山記録へ記帳する。その後約10分間「ヒグマの情報や対処法」などのレクチャーを受け、受講後に初めて登山口から出発する事を許可される。
登山口の大雪高原山荘
登山口を出発するとすぐに小川が在り、そこで靴底に付着した下界の異物を洗い流す。登山口から樹林帯の緩やかな道を進み、約20分ほどでヤンベタップ沢に架かる橋を渡る。
ヤンベ分岐へ向かう道
ヤンベタップ沢に架かる橋
橋を渡った少し先がヤンベの分岐で空沼へ向かう道が右へ分岐するが、沼巡りコースは時計回りの一方通行なので右折する事は禁じられている。分岐から緩やかな樹林帯しばらく登って行くと、土俵沼が最初に現れた。名前の由来は土俵のように丸いからだそうだ。
ヤンベ分岐
土俵沼
その後は長沼、芭蕉沼、滝見沼などが次々と現れる。比較的大きな緑の沼が最初の休憩ポイントで、沼巡りコースではその他に大学沼、高原沼の計3カ所でしか休憩する事ができない。休憩ポイントではパトロール隊員が常駐しているので、訊ねれば一帯の情報を解説してくれる。
滝見沼
エゾ沼へ向かう登山道
緑の沼からエゾ沼、式根沼を経て次の休憩ポイントの大学沼に着く。この辺りから紅葉が艶やかが増してきた。大学沼から5分ほど登ると、沼の中では一番標高の高い高原沼に着く。
コース沿いの沼
同 上
同 上
同 上
登山道沿いのトイレブース
コース沿いの沼
同 上
大学沼
大学沼から大雪連峰の稜線を望む
沼の休憩地点から大雪連峰の稜線が万年雪を抱いて間近に望む事ができる。「ヤンベタップ沢沿いの下山道は荒れているので、一周コースを歩く人は少なく此処から往路を戻る人が多いですよ」と常駐の女性パトロール隊員が話してくれたが、幾つかのグループは空沼へ向かっていたので、我々も一周コースを歩く事にした。
高原沼
高原沼から少し登った所が沼巡りコースの最高地点で、そこからしばらく進むと、大雪連峰縦走路へ突き上げる三笠新道が左へ分岐していた。ヒグマの出没が懸念されるので、三笠新道は現在通行止めになっていた。
最高地点の紅葉
三笠新道分岐
三笠新道分岐から緩やかに降ると、沼巡りコースでは最後の沼となる空沼に着く。名前の如く沼に殆ど水の無い沼だが、春の残雪期には満々と水を湛えるそうだ。
三笠新道分岐付近の紅葉
空沼へ降る
空沼
空沼を過ぎるとヤンベタップ沢沿いの長い降りが続く。道は女性パトロール隊員が言う程には歩き難くなかった。1時間ほど降るとガレ場の上の「地獄覗き」に着く。眼下の沢からは源泉の水蒸気が盛んに噴出していた。地獄覗きから少し降った地点がヤンベ分岐で、沢に架かる橋を渡って樹林帯の道をしばらく歩いて登山口の大雪高原山荘へ戻って来た。
ヤンベ分岐へ向かう道(温泉の水蒸気が噴出している地点)
ヤンベタップ沢沿いの道
岩の上に根付く大木
地獄覗きから眺める温泉の水蒸気
「大雪高原の紅葉は既に盛りを過ぎている。」何て話も事前に聞いていたし、天気もパっとしなかったから期待と不安が相半ばする思いだったが、実際に歩いてみたら大学沼から空沼にかけての紅葉はNHKテレビで見たあの絶景と同じように美しく、遠路はるばる此処までやって来た甲斐がありました。