「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「自分らしい最期」 の準備

2011年02月10日 21時05分01秒 | 介護帳
 
〔 読売新聞より 〕

 施設に入所する高齢者が、 病気の症状が 進んできた場合、

 苦痛を伴う治療を 続けるかどうか、 選択するときが来ます。

 物を食べられなくなれば、 病院では、 鼻からチューブを通す 経管栄養や、

 胃に穴を開けて 補給する胃ろうの 処置を受けることになるでしょう。

 2006年の介護保険の改正で、 施設で入所者を看取ると、

 介護報酬の加算が 受けられるようになりました。

 入所者が慣れ親しんだ施設で 人生を終えたいと希望すれば、

 看取りの介護を行なう 介護施設が増えてきました。

 こうした施設では 入所時に、  「事前確認書」 への記入を求められます。

 例えば 次のようなものを選んで、 施設側に伝えるのです。

1. 終末期を病院、 施設、 自宅のいずれで過ごすか

2. 病院で積極的に治療するか、 施設で 苦痛を取り除く 緩和ケアを受けるか

3. 心停止、 呼吸停止のときの 蘇生を受けるか

4. 病気を告知してほしいか

 大切なのは、 その考えが変わったときにも 率直に言い出せるよう、

 本人や家族、 施設職員の間で 意思疎通が図られていることです。

 意思表示が難しくなれば、 家族が 本人の元気なときの 希望を踏まえて判断します。

 従って、 家族でよく話し合っておくことが 大切です。

 課題は、 認知症などで 入所時に本人の意志を 確認できないケースです。

 元気なうちに  「終末期宣言書」 を書いて 登録しておく方法もあります。

 残った家族が 気に病んだり、 悔やんだりしないためのものでもあります。

 自分らしい死に方を 考えることは、 自分の生き方を 問い直すことです。
 
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