「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ホームホスピス

2011年02月11日 21時50分59秒 | 介護帳
 
〔 読売新聞より 〕

 自宅で最期を迎えたくても、 介護する家族がいないなどという 高齢者を受け入れ、

 家に近い環境で 終末期を穏やかに過ごすという、

 「ホームホスピス」 が広がっています。

 兵庫県で 介護事業を行なうNPOが、

 民家を改装して ホームホスピスを開設しました。

 女性スタッフが食事の支度をし、 居間では入居者たちが トランプを楽しんだり、

 入浴後にくつろいだりしています。

 がん末期や、 脳梗塞で 一人暮らしが難しくなった人など、

 80~90才代の4人が 暮らしています。

 スタッフが 昼は二人、 夜は一人が常駐し、 身の回りの世話などをします。

 必要な医療は、 主治医の往診や 訪問看護を受けています。

 費用は、 入居時に30万と、 毎月15万程度かかります。

 ある入居者は語ります。

「ここには何の規則もない。

 『もうひとつの家』 みたいに 暮らしていて嬉しい」

 別の男性の入居者は、

 病院から 「もう治療することはない」 と 退院を迫られ、 ここへ来ました。

 往診医から 痛みの緩和ケアを受け、 他の入居者と 和やかに食卓を囲みます。

 休日には家族が来て 水入らずの時間を楽しみました。

 男性は 家族や入居者、 スタッフたち一人一人に

 「ありがとう」 と言って 亡くなりました。


 最後の療養場所として 自宅を望む人は 60%に達する一方、

 それが実現可能なのは 6%に過ぎません。

 家族に負担がかかる、 症状が急変した時が不安 などの理由で、

 実際には8割が 病院で亡くなっています。

 家族の介護力が 弱まるなか、「多死社会」 の受け皿として

 ホームホスピスのニーズが高まり、 数は増加しています。

 収入源の確保が難しい などの課題があり、

 公費による補助などの 支援が求められます。
 
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