「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

11年目の祥月命日

2012年01月17日 19時19分38秒 | 心子、もろもろ
 
 東日本大震災を経て 初めての1・ 17、 阪神淡路大震災から17年。

 東北と阪神が 絆を結ぶ日ですが、 心子の 11年目の祥月命日でもあります。

 最近は 毎月の月命日のとき、

 心子に似た花屋さんが 出勤している曜日に合わせて、 お墓に参っているのですが、

 今日は忌日なので 曜日を合わせずに行きました。

 1年前の10周年の日は、 ちょうどこの花屋の 経営が変わって、

 新しい店員さんと 顔を合わせました。

 その時の店員さんがいるといいな などと思いながら、

 花屋の外に並んでいる 花を見ていました。

 すると 店の中から店員さんが、  「こんにちわ」 と 声をかけて出てきました。

 見れば 心子に似た 店員さんではありませんか。

 「明けましておめでとうございます。

 今年もよろしくお願いします。

 今年初めてですね」

 と 向こうから言ってくれました。

 僕も挨拶をして、

 「今日は いない日じゃないんですか?」

 と聞くと、 辞めた店員さんがいる関係で、

 出勤日が多くなり、 曜日も変わったというのです。

 もし 今までの曜日に 合わせて来ていたら、 逆に会えませんでした。

 幸いなことで、 心子が取りもってくれたのかもしれません。

 色とりどりの鉢植えの中から、 ふたつを選んで買うと、

 「行ってらっしゃい」

 と見送ってくれました。

 甘いものが好きな心子に、 かりんとうも買っていきました。

 お墓には、 2ヶ月前に亡くなったばかりの 心子のお母さんの墓碑銘もあります。

 今年の正月は、 心子たちは40数年ぶりに

 家族一同そろって 過ごせたのではないでしょうか。

 湯気の上がる 暖かい食卓を囲んで、 楽しい団欒を持てたことを 祈っています。
 
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