「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

口から食事、 こだわって

2012年06月28日 21時54分52秒 | 介護帳
 
 口から食べることは、 楽しみ, コミュニケーションに加え、 免疫力も高めます。

 高齢者施設で関心事の1位は どこでも食事。

 ところが 口から食べにくくなると、 一番の楽しみが禁じられ、

 胃ろうなどがされます。

 でも胃ろうをしても 口からは食べられるので、 諦めてほしくありません。

 口から食べるには、 噛んで 呑み込まなくてはなりません。

 噛むときに必要なのは、 食べ物を認知する能力です。

 食べ物が口に入った瞬間に、 食べ物の種類によって、

 その固さなどに合った 噛み方を判断します。

 他に、 噛む力, ほおや舌の動き, 唾液も必要です。

 歯も大切ですが、 歯がなくても 噛む能力がある人はいます。

 噛むことの目的は、 食べ物を唾液と交ぜながら 呑み込める形にすることです。

 刻んだ食べ物を 口に入れるだけでは 呑み込みやすくなりません。
 

 ある女性は、 胃ろうを入れた途端、 元気がなくなってしまいました。

 最期まで口から食べられるように、
 医師, 歯科医師, 歯科衛生士, ケアマネージャーらが連携し、

 食べる支援をした所があります。

 マッサージや口腔ケア, 入れ歯の調整,食べるときの姿勢の矯正などをして 4ヶ月、

 普通食が食べられるようになりました。

 胃ろうは抜き、 1年後にはステーキを食べたのです。

 口から食べるには、 本人の意志がないとできません。

 だからこそ 食べることは生きることなのです。

〔読売新聞より〕
 
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