「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

心に寄り添うケアを (3)

2012年06月26日 20時04分12秒 | 介護帳
 
(前の記事からの続き)

 認知症の薬は、 これまで ドネペジル (アリセプト) だけでしたが、

 昨年、 ガランタミン, リバスチグミン, メマンチンが 新たに加わりました。

 認知症を治すことはできませんが、 進行を遅らせることができます。

 メマンチンは 異なる作用の薬なので、 他の3種と併用もできます。

 副作用は、 最初の3剤は 吐き気や食欲不振, 中には落ち着かなくなる方もいます。

 リバスチグミンは張り薬なので、 かぶれが出ることもあります。

 メマンチンには、 目まいや眠気, 便秘などが見られます。

 BPSDの軽減に、 漢方の抑肝散 (よくかくさん) が よく使われます。

 認知症の精神症状に 非常に効果があるとされ、 副作用も少なく、

 攻撃性が抑えられた時に 意欲が回復される方もいます。
 

 認知症のリハビリには、

 脳機能に働きかける 「脳トレーニング」、 記憶を引き出す 「回想法」、

 体と脳の働きの関連に 注目する  「認知運動療法」 などがあります。

 リハビリは 楽しくなければ効果はありません。

 家族やスタッフが褒め、 認めてくれることが大事です。

 やり遂げて嬉しいという 達成感が必要です。

 リハビリは 前頭葉の活性化につながります。

 年齢を重ねても、 海馬で 神経細胞が新たに作られる という報告もあります。
 

 個人だけでは支えきれなくなるのが 認知症介護。

 遠慮なく相談すれば、 道は開けるでしょう。

 家族の健康も考え、 ケアと医療の連携も必要です。

 いい介護をするには、 介護サービスやご近所の力を借り、

 心の余裕を 持つことが大切です。

 面倒かけたり、 かけられたり、 声を掛け合う世の中に なってほしいものです。

〔読売新聞より〕
 
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