BPDの人を助ける人は、 前向きで、
神から見捨てられたような相手を 失望させない、 唯一の存在になろうとします。
少しの間だけ 改善させることができても、
結局は惨めな状態に戻って、 道連れになってしまいます。
救助する人たちというのは、 BPDの人を愛していて、
不快で不当だと思っても、 より多くの 「救い」 の手を差しのべます。
罪悪感, 恐れ, 無力感に支配されます。
努力が実らないことに気付かず、 新しい方法を試みることもないのです。
《救助は なぜ効果的ではないのでしょう》
救助する人は、 BPDの人の尻拭いをすることによって、
無責任な行動を 認可/奨励してしまいます。
BPDの人ができることを 代わりにやってあげることによって、
彼らの依存を 認可/奨励しているのです。
《救助者の人物像》
彼らは通常 思いやりがあって、 人の苦しみを和らげたいという 親切な人です。
BPDの人は 好きな人を偶像視するので、
救助者は 自分だけが愛されていることを 嬉しく思います。
以下は 彼らに共通する特徴です。
・ 必要とされ、 犠牲になることで、 自尊心を手に入れる。
・ 人の問題を解決しようとする。
・ 「よい人」 でいることに 大変な価値を置き、 常に承認を求める。
・ 自尊心が低く、 自分の考えや要求を疑う。
・ 人の期待が妥当かどうかを考えず、 それに応えようと努力する。
・ 人の気持ちに 必要以上に責任を感じる。
・ 自分に非がないことでも 批判を受け止め、 衝突を避けるために何でもする。
・ 直感を頼りに 人間関係に飛び込む。
・ 純粋に頑張れば 人から愛されると信じている。
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕