「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

意図的なコミュニケーション (5)

2014年06月29日 20時32分37秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
(前の記事からの続き)

《防衛的にならない》

 防衛的反応は、 「あなたの感情は間違っている」  というメッセージを伝えます。

 人は激怒すると、 別の見方ができるか 冷静に考えることができません。

 自己防衛を試みても、 火に油を注ぐだけです。

 当人が望むことは、 話を聞いてもらうことです。

 もちろん、 反論せずに耳を傾けるのは、 傷つくことを意味します。

 怒り, 批判, 批難を、 受け入れるべきだということではありません。

 BPDの人には、

 問題を抱えていることを認め、 病気を管理していく 責任があります。

 BPDの人は 脳の障害を持っているのだということを、 心底認めることができれば、

 皆さんはダメージを受けることなく、 言葉を素通りさせることができるでしょう。

《遅らせる, 気持ちをそらす, 緊張を和らげる, DEAR》

 「責める」 ような表現は 避けてください。

責めるような表現 : あなたが喧嘩を始めたのよ

中立的な表現 : 私たちは喧嘩になったのよね

責めるような表現 : 君が叫び続けたから、 僕はその場を離れたんだ

中立的な表現 : 喧嘩がエスカレートしたから、 僕は離れる必要があったんだ

責めるような表現 : 君がこうしたんじゃないか

中立的な表現 : こんなことが起こったんだ

責めるような表現 : あなたが怒鳴ったのよ

中立的な表現 : 大きな声だったわね

(次の記事に続く)

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕
 
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