BP(BPDの人)の約75%が 一生の間に自殺を試みます。
その8~10%が 自殺を完遂してしまいます。
最も重要なのは BPを死なせないことです。
○ 自殺行動と自傷行為の違い
自傷行為 (非自殺的自己傷害行為) は、
切る, 焼く, 引っかく, 叩く, 毒物を飲むなどの行為です。
BPの60~80%が 何らかの自傷を行ないます。
重要なのは、 自殺の意図はないということです。
自傷は、 「注目を集めるため」 「助けを求める助け」 という
誤ったレッテルが貼られてきました。
自傷の主な理由は 感情調整です。
切ることで安堵感が得られ、 感情が管理可能になるのです。
それゆえに 非常に強い強化が起こります。
自傷が 実際には自殺行動であるというのは、 誤った考えです。
それでも10%は 本当に自殺で亡くなってしまう リスクがあります。
自殺行動には、
自殺を考えること (自殺念慮), 自殺の計画, 自殺の実行が含まれます。
自殺を考えるだけでも、 感情的な苦悩から 解放を与えてくれます。
それで問題が解決しなければ、 行動は計画段階に移るかもしれません。
自殺の計画が 安堵感を与えることもあります。
衝動的な自殺企図では、 自殺を考えたり計画する 期間がないかもしれません。
自殺企図には、 自殺の行為も含まれます。
重要な要素は、 死ぬという意図です。
失敗に終わっても、 その人が死にたかったのなら、 自殺企図なのです。
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
(星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
[星和書店の許可のうえ掲載]