「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「しょうがいしゃ」 の表記について (3)

2016年02月29日 19時59分30秒 | ボーダーに関して
 
(前の記事からの続き)
 
 「しょうがいしゃ」 の表記について、
 
 まず 「障碍者」 は、 前々日の記事に記した通り 適切だと考えません。
 
  「障がい者」 「しょうがい者」 は、
 
 漢字と仮名の交ぜ書きに 日本語として少々抵抗を感じますし、
 
 言葉の意味が 曖昧になるということもあります。
 
 「害」 を平仮名にするのは、
 
 問題を覆い隠すだけだという 意見もあります  (当事者の中にも)。
 
 このように、 なかなか適切な言葉がありません。
 
 今は差し当たり  「障がい者」 あたりが 無難なのかとも感じますが、
 
  「統合失調症」 「認知症」 のように、
 
 新たな言葉が作られるのが いいのかもしれません。
 
 最近は、 「チャレンジド」 という呼称も 唱えられています。
 
 障害に負けずポジティブに生きる人 という意味合いで、
 
 アメリカなどで広まっているそうです。
 
 しかし、 挑戦して生きるのは 健常者でも誰でもいるわけですから、
 
 この言葉は 「障害を持つ人」 という 元の範疇からずれてしまうと思います。
 
 下手をすると、 健常者はチャレンジしないという、
 
 逆差別的な表現になってしまう 恐れもあるのではないでしょうか。
 
 また、 社会的な障壁に 障害者だけが取り組んでいくという 印象が強く、
 
 社会全体で取り組んでいかなければならないという 社会モデルにも反するとして、
 
 否定する意見もあります。
 
 他には、  「要支援者」 も提案されているようです。
 
 でもこれは現在、
 
 介護の世界で 高齢者を対象とした言葉として 定着しているでしょう。
 
 また 助けを必要とする人という、 弱者のイメージを 与えてしまうことにもなるし、
 
 支援が必要でない障害者もいます。
 
 とても難しい問題ですが、 何か相応しい言葉が 考えられるといいですね。
 
 果たして皆さんはいかがでしょうか? 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする