(前の記事からの続き)
自分の 「感情の記録」 を振り返って、 2つのことに注意を払ってください。
まず、 繰り返し現れる感情を 確認してください。
次に、 コーピング方法 ないし遮断方法が何か、
そして その結果に注意してください。
それらは有効ですか?
あなたの気分はよくなりましたか、 それとも悪化しましたか?
繰り返し現れる感情、 或いは、 より苦痛を生んでしまう方法と 結びつく感情は、
感情の曝露を必要とします。
なぜなら、 回避的な方法を使わず、
それらに直面し、 それらを感じる練習が 必要だからです。
それらの遮断方法は、 役に立たず、 さらにトラブルに陥らせます。
D子さんは、 拒否感に対処するために 自分がしたこと (攻撃,批判,拒否) が、
さらに感情を 悪化させたことに気付きました。
彼女は 罪悪感と自己嫌悪を 抱く結果となり、
家族からも さらに遠ざかってしまいます。
D子さんには、 感情と共に存在する方法,
回避せずに それらを観察する方法を 学ぶ必要がありました。
感情の曝露は、 大いに重要なスキルなのです。
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
[星和書店の許可のうえ掲載]