北朝鮮がICBMと思われるミサイルを発射した。
ミサイル発射の度に触れられるのが、ミサイルの性能である。この中で、最大射程と大気圏突入時の弾頭保護技術は重要であるが、命中精度についてはさして重要ではないのではないだろうか。なぜならば、戦略核兵器については危害半径が数十Kmに及ぶため、数Kmの誤差など問題にならないからであり、仮に東京駅を目標とした弾頭が上野駅に着弾しても目的は達成できるからである。まして恫喝手段として使用する場合数百Km離れたところで爆発したとしても、今回は目標を外して発射したがが次は正確に攻撃するとの脅しが成立する。さらに,戦闘員以外への被害を局限しなければならないためにピンポイントの攻撃精度が要求される西側(文明)社会と異なり、権力者以外は塵あくたと捉える国にあっては命中精度を問題視する必要はなく、命中誤差は危害半径を拡大させることで容易に解決されるからである。
専門家を名乗る評論家諸氏は1分野には専門知識を有するが、多角的視野に乏しい人が多いように思えてならない。