もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

新潟の女児殺害に思う

2018年05月16日 | 社会・政治問題

 新潟の小2少女殺害の犯人が逮捕された。

 現在の逮捕容疑である遺体を線路上に遺棄した死体遺棄は認めているものの、殺害は交通事故の発覚を恐れた偶発的なものと供述しているらしい。推定無罪の原則から軽々に論じることは避けなければならないと思うが、犯人が別の女児連れ回し容疑で書類送検されたばかりであることは看過できないと思う。一般に小児性愛嗜好(ペドフィリア)いはゆるロリコン趣味に起因する犯罪は他の性犯罪に比べても再犯率が高く、性癖は矯正できないとされるとともに再犯回数につれてエスカレートするものであるらしい。アメリカ(複数の州)を始めとしてイギリス・韓国等では、小児性愛者を含む性犯罪者にGPS機能の付いた電子足輪を装着させて警察が対象者の行動と足跡を24時間把握・追跡できる制度がとられている。足環装着は人権侵害であるとする反対意見が強かった韓国では、制度導入の前後で性犯罪の発生率が1/8に減少したとの統計もあり、性犯罪の抑止に有効な制度であると思う。新潟の事件に見るまでもなく、日本における過去の小児性愛事件でもその殆どが再犯者で、かつ嗜好を予想される初犯の微小な罪科からエスカレートしたものであることを思えば、日本でも導入すべきではないだろうか。韓国では、与野党議員協調の議員立法で法律が成立したが、日本にはその動きすら感じられない。無残に汚される被害者の人権よりも、加害者も社会の被抑圧者であるとしてその人権を擁護する活動の方が人権擁護活動であるとする風潮が強い日本では、当該制度の導入には大きな障壁があると思うものであるが。

 人権擁護の先進国を自認するアメリカでは、足環装着に加えて装着者の居住地を公開して近傍の住民に警戒を促す制度も行われている。新潟の例では、犯人はおそらく10年内外に出所・社会復帰するものと思う。それ以降、更に凄惨な事件を起こすことは十分に予測されることであり、予防・抑止を考えれば電子足環装着制度の導入を決断すべき時ではないだろうか。