適年からの移行に、中退共と保険商品を使う提案例です。
ここでも、保険商品は、長期定期保険でした。
背景には、役員退職慰労金の準備手段としての長期定期保険の提案が優先されて
いることがありました。
二兎は追わないほうがいいということは、いうまでもありません。
具体的な提案内容は、適年は中退共へ移行します。掛金はやはり一律5千円です。
中途退職の場合は、会社の手出しとなる金額は少ないのですが、60歳定年時の
不足額に対して、会社で準備できない場合には、役員を被保険者として加入している
長期定期保険を少しづつ解約して、それに充てることができるというものです。
読者の皆さまも、これはおかしいとお思いになりますよね。
適年の移行、従業員の退職金制度、役員退職慰労金の準備として、いずれの場合にも
不適切な提案です。
保険商品、特に法人契約の保険商品については、企業の担当者も疎いということがあり
もっともらしい理由をつけて語られると、「何かおかしい」と感じながらも、問題点を見抜け
ません。
適年の移行は、制度終了の期限が迫っていることもあり、金融機関においては、細かな
対応ができないこともあるかもしれませんが、企業側では、一度立ち止まって、しっかり
検討することが求められていると思います。
まだ間に合いますから。
昨年末、このブログを読んで、「適年の移行と保険商品の提案」について、ご質問下さった
企業があります。
気になる点がありましたら、是非ご相談ください。
連絡先等については、この前のブログを、ご覧ください。