褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 キング・オブ・コメディ(1983) 映画史に遺る最強コンビの傑作

2022年10月27日 | 映画(か行)
 映画史においてよく監督と俳優の名コンビによる作品が多々ある。我が日本においては黒澤明監督と三船敏郎、小津安二郎と笠智衆なんかはその代表であり多くの傑作を生んできた。映画の都ハリウッドでいえば、ジョン・フォード監督とジョン・ウェインのコンビなんかは多くの傑作、名作を生みだしてきた。そんな名コンビでも、たまに失敗作を作ってしまうことがあるが、マーティン・スコセッシ監督と名優ロバート・デ・ニーロのコンビは、名作ばかりで外れがない。特にこのコンビは人間の狂気をあぶり出す作品を多々生み出し、まさに一時代を築いた名コンビと言えるだろう。そして、今回紹介する映画キング・オブ・コメディだが、タイトルだけ聞くと笑えるコメディかと思えたりするが、実は本作こそ人間の狂気をあぶり出し、そして欲望を描き出した傑作だ。
 まあ、俺なんかは目立たないようにコッソリと生きていることに満足しているタイプの人間だが、この世の中には目立ちたがり屋で、必死で寄付金を募ったり、ピンハネをしたりして自分の飲み代にしようとしている馬鹿を見かける。私利私欲に走る人間の愚かさを目の当たりにして、ひたすら驚くばかりの今日この頃だ。

 さて、この世の中には売れない芸人なんか数多と存在するが、売れたいがために狂気に走ってしまう中年芸人のストーリーの紹介を。
 売れない34歳のコメディアンであるパプキン(ロバート・デ・ニーロ)は何とかして自分を売り込もうと、有名コメディアンであるラングフォード(ジェリー・ルイス)に、あの手この手を使って近づこうとするが、突きっ放されてばかり。
 どうしても売れたいパプキンは、ついにラングフォードを拉致して、放送局を脅し、番組に出演してネタを披露することに成功するのだが・・・

 前述した目立ちたがり屋と、この売れないコメディアンの共通点は妄想が大きすぎること。前述した俺の知っている目立ちたがり屋は、偉そうなことばかり言っているが、すっかり本性がバレて仲間がドンドン減るばかり、もしかしたら今でも自分は人気者だと勘違いしているかもしれない。
 しかし、本作のロバート・デ・ニーロ演じる主人公の誇大妄想っぷりも半端ない。拉致するまでに数々の迷惑行為を行っているのだが、コメディアンのくせにシャレが全くわかっていないことに俺はドン引きしたと同時に笑えた。本作を観れば妄想は狂気を呼び覚ますことが理解できる。俺の近くにも妄想に憑りつかれている奴が居るので、俺も被害に遭わないように気をつけないといけない。
 本作品はそれほど怖さは感じないが、古い映画でありながら今でも通じる部分はある。しかし、今なら自分を売り込む方法としてSNSの活用があるし、実際にその活用によって人気歌手がたくさん誕生した。とにかく時代を経ても変わる物があったり、変わらない物があることを再認識させられた映画である。
 なんだかんだ言ってもタイトル通り笑えるシーンもあったり、犯罪映画でもあり、けっこう人を選ばずに楽しめる映画。名監督と名優のコンビによる傑作作品として今回はキング・オブ・コメディをお勧め映画として挙げておこう

 監督は前述したマーティン・スコセッシ。ロバート・デ・ニーロとのコンビ作品ではレイジング・ブルミーン・ストリートタクシー・ドライバーケープ・フィアカジノがお勧め。ロバート・デ・ニーロが出演していない作品ではアフター・アワーズがお勧めです。
 

 

 









 

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