演劇鑑賞会で青年劇場の「星をかすめる風」がありました。
星ひとつに 記憶と
星ひとつに 愛と
星ひとつに 憧れと
星ひとつに 詩と
星ひとつに、母さん、母さん、
母さん、私は星ひとつに 美しい言葉をひとつずつ唱えてみます。(略)
美しい詩を多く残したユンドンジュは、1945年2月16日治安維持法違反により逮捕、収監されていた福岡刑務所で、27歳の生涯を閉じた。民族が解放される僅か半年前のことであった。
看守杉山が殺される衝撃的なシーンからはじまり、配属されたばかりの若い渡辺は、その犯人捜しの中で、ユンドンジュの詩と出会う。
スクリーンに、彼の美しい詩が何度も上演され、7色に輝く星空を背景に、最後のハングルでの朗読は感動的でした。
福岡刑務所で行われていた人体実験も描かれていました。
凧あげを通じて塀の外の12歳の少女との交流。武器ではなく、文化こそが真の自由への道であり、平和への大きな一歩であるというメッセージ。
戦後裁かれた渡辺は、「何もしようとしなかった自分は罪に値する」と叫びます。
いろんな世の中の矛盾に声を上げない現在の自分たちが問われているようでした。
いつまでも心に残る素晴らしい演劇でした。
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