花鳥風月

生かされて行くもの達の美しさを見つめて,
ありのままの心で生きている日々の、
ふとした驚き、感動、希望、

書くべきか?、、、書かざるべきか?、、ビルマの竪琴、、、中井貴一さんの演じた水島。

2018-03-27 01:51:13 | Weblog



ビルマの竪琴の物語に出逢ったのは

小学校に入る前、、、

疎開地で、にわかに人口の増えた集落で

町立の医療施設に

父が、七か村、、無医村という

医療の激戦地区にいた頃でした。

蚊帳を張った障子の部屋で眠るときでした。

障子に庭木の影が映る、柱時計のある部屋で

いつものように、父が話してくれた物語が

「ビルマの竪琴」の話でした。

戦争のおきていた「富国強兵時代」生まれ

戦争に赤紙で参加して、

外国の戦場を体験した父の話してくれた「ビルマの竪琴」。

小学校に入学してからも、

疎開地の先生は、戦争がもたらしたものは

すべてにおいて「破壊でしかない、、、」と、言っていた。

目に見えるものすべて、、破壊してゆく。

目に見えない「人の心は、、、ゲルニカ。」

父が戦場の真っただ中に行ったのは

敗戦の一年前であったらしい。

それまでは、大陸の医師は、弾丸の傷や、刃物の傷や、

さらには、

切断された手足の治療が出来る医師が極めてまれなほど、

戦争の傷病兵には、

なすすべもなく、

炭などを傷口にこすりつけていた
現地の医療班を

西洋医学を学んだ父が
指導するはずだった。

しかし、、、野戦病院には、

薬も、包帯も、ガーゼもない状態だったという。

「先生、、、僕は助かりますか?、、家族が待っているのです、、。」

「大丈夫だよ、、、、」

しっかりと手を握ってあげることしかできなかった。

ホットした顔で、彼らは死んでいった。

戦場に行ったものでしかわからないだろうね、、、

「どうすることもできない傷病兵に、、、、お父さんの目には見えたんだよ、、、」

キリストが立っていた姿を、、、たしかに見えた。」

父の心には「祈りしか、、、なかったのかもしれない。」

人は究極の場面に出逢うと、

「祈り」の中で神様を知るのかもしれません。


敗戦のあと 疎開地は、にわかに銀座が出現した。

住民は3000人近くまで増えた。

日夜、寝る暇もない激務の診療と、手術、お産、整形外科の分野まで

戦場の医師を体験した父にとって、

「自分の力で何かをしてあげられることの、天への感謝で、働き続けた。」、、、と

戦争の悪魔の破壊を話してくれたものでした。

いろんな俳優さんが、どんなに演じても

戦場の破壊は伝えることがむつかしい。、、、

しかし、水島がビルマに残ったという、、、

一緒に帰れなかった、、、このことを通して、

戦争は、

救いようのない間違いであることが、、、

伝わってくる。


ビルマの竪琴、、、若い中井貴一さんの

筋肉のたくましくみなぎる健康体が、、、

オウムという、、、

真似でしかない鳴き声で

帰還してゆく日本兵と、

柵を隔てて、、、


「埴生の宿」が聞こえるシーンには


言葉が出ない。


戦前、戦中、戦後、

団塊の世代を

復活の時代の


日本人のたくましさと思えども、、



柵を隔てて、、

「埴生の宿」を聴くように、、、

原子爆弾の落ちた、

神様の居なくなった人類の世代を


「お金がないのは



首がないのと同じ」、、、と



一刀両断しないで、


人類の英知を超えた将棋の一手のような

存在のポテンシャルそのものの役割を

これからは、人工知能が予測していくだろう。


壊さなければならない

行き過ぎたデジタルの軸を

自然は淘汰してゆく

無限のバランス感覚は

実に、、神としか言いようのない、、悲しみの域だから。

「イマジン」、、、

国境さえ要らなくなるほど、、、

人間の業を乗り越えて、

役割に徹してゆきたいと、心がけてはいるが、、、。



戦争のない世界へ、

アナログと、デジタルと、

科学と愛と、

科学の果ての宗教に行き着く人もいるだろう。

人知を尽くして

人工知能も含めて

バランスをとるためにも、

世界中が円卓を囲んで、

自然の命の限界まで、

心とともに、

心身一如の、、、

100年に満たない人生を「幸せに過ごしたい。」

生まれてきたからには、、、

謙虚に、勤勉に、

生まれながらの役割に、全力で応じて、

自然の風化を待ちたいと思う歳になりました。

見守りをしないで、ルールをどうするか?

自分の国に合わせようとすると

戦争が起きてしまうことが、歴史が語る、

、、、一方的な進化に変えようとは、、、

無理があるようにも、、、今は思えます。

多くの「水島」が、、、、今なお

日本の中の「神としか呼びようのない、、、

目覚めた大きな、、祈りを抱えています。」