京都不動産コンサル研究所所長の徒然草

ジャストアンサーやマンションってどうよで相談員を担当。又アマゾン書籍や宅建登録講習講師を通して後進の育成も心掛けています

絶対こうなる日本経済(と不動産)

2011年01月31日 | 不動産と経済情勢
かたや竹中平蔵氏こなた榊原英資氏、
日本を代表する論客でありエコノミスト両氏。

お馴染み田原総一郎氏が東西両氏の手綱を
引きあいながら巧みな操縦。

田原総一郎責任編集アスコム「絶対こうなる日本経済」

紙面のお蔭で、
各種メディアでの論争ではパフォーマンス重視で言い争いに見えるが、
冷静なディべートとなっている。

判明したのは、
現政権での政策に長期展望がない、
という点では両者共通認識であり異論はない。

ただ相違点は、
現状での財政の逼迫度に対する認識度、
ということだと思う。

かたや早急な規制緩和による民間活力活性策が必要であり、
それはイコール小さな政府であるが、
経済成長重視路線である。

こなた現状の1100兆円とも言われる国債地方債残高、
これを榊原氏は個人金融資産1450兆円との相殺で、
まだ数百兆円の余裕があると。
その意味では金融財政政策で景気刺激策が必要であり、
公による関与が必要であるという大きな政府思考。

日本経済がこうなる、かどうかは解りづらい。
しかし両者の考え方が客観的に理解できる対談集である。

印象に残ったのは、
榊原氏が「ノブレス・オブリージュ」(貴族の高貴なる義務)の
フランス型大きな政府を信奉しているということ。

貴族と農民、
フランスももしかすると面白いかもしれない・・・・

田原総一朗責任編集 2時間でいまがわかる! 絶対こうなる!日本経済/竹中平蔵

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