帰宅すると、直ぐに水遣りをする。汗びっしょりになる。風呂場に行って、行水をする。汗疹で痒いのが少し治まる。着替えて、洗濯機を回し、洗濯物を取り入れる。その後やっと飲み物を口に御する。草木は物を云わぬのだろうか。いえいえ、ちゃんと声が聴こえるよ。
水を遣っていると、うれしそうな想いが伝わってくる。枇杷葉の葉擦れの音が、さやさやと聴こえる。クリスマスローズは、暑さに弱いから、瀕死の状態で喘ぐ。朝、出かけるのを見送って、帰って来るのを待っている。勤務をおざなりにはできないし、枇杷葉も気にかかる。
夏休みに、ラジオ体操に行き、午前10までは家に居て、暑い中を外に出られる。盥に水を張っておき、如雨露に水を入れ、逆さに吊るす。その繰り返しをして、裏の井戸端で遊んでいた。夕方になってあちこち痒い。知らぬ間に、藪蚊に刺されていた。特に背中とお尻。
敵もよく知っている。こちらの見えない箇所に攻撃を仕掛けている。翌日は、蚊取り線香で防備したが、あまり効果はなかった。行水は断念し、川に泳ぎに行く。カワニナや田螺、沢蟹がうようよいた。蛇も川淵で悠々と泳いでいた。即刻丘に上がった。甲羅干しに徹した。
世の中が、便利になり、快適にはなっていくが、冒険することも、自分で困難なことに向かう勇気も、何処かに消えてしまった。今は、大人が、専門家が作っておいた施設で、それなりのことをしている。危険なことに対処する実践力が乏しい。恵まれ過ぎているんだね。
鉈豆の花がついている。赤色だ。たくさんの種から、発芽したのは数本で、夜盗虫にやられた。肥料も農薬もしないからだが、自然の恵みを感謝しよう。焼酎に漬けたのはたくさんあるので、収穫したら寿しをしよう。かき揚げもいいかな。鮮やかな緑が映える色です。
枇杷葉の実です。まだ青い小さな物ですが、袋をかけることにする。100枚が終わっても、掛け終らない。追加を買いに行く。たくさん生ったよ。