三菱一号館美術館 キャメロン展
20日、或るグループの有志の方々と、東京丸の内の三菱一号館美術館に、ジュリア・マーガレット・キャメロン展を観に行く。
この日は夏日から解放されたやや涼しい日だった。
丸の内中通りにはこのようなポスターが掲示されていた。
展示室の一部に撮影自由と云う部屋があり、数枚の写真を撮った。
静かな雰囲気で写真が観賞できる。
キャメロンは1863年に初めてカメラを手にし、48歳の時独学で写真術を身に着けた。
1815~1879年頃までは単なる記録媒体に過ぎなかった写真を芸術の次元まで引き上げた女性写真家だった。
特に注目する所は、巨匠画家に倣った構図を追求し彼女独特の技法を編み出した事だ。
展示作品の殆どが黒を基調とした、泰西名画的雰囲気を持つ重厚な作風はまさに現代写真芸術の創生を感じさせ感動した。
150年以上前の写真撮影技術としては驚異的なものだ。
湿板写真時代の撮影の難しさを想像するにどのようにして撮影されたのか興味は尽きなかった。
迫力のある肖像写真。
その人物の内面的な感情を余すところなく写真の上で表現するその卓越した写真技術が素晴らしかった。