マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

英国人、二次元化す

2015-04-11 17:45:43 | Weblog





4月15日(水)深夜0時40分~ NHK総合で始まる「英国人一家日本を食べる」のアニメ。

2013年3月に出た同タイトルの旅エッセイ(亜紀書房)が売れに売れて13万部突破したとか。

当人も訳者も出版社もここまで売れるとは思っていなかっただろう。

もちろん、私も・・・。







本が売れない時代なのに、結構な話である。

下は元々の本、「Sushi And Beyond」
スシの彼方に…ちゅう感じかね。







旅行ライターのマイケル・ブース氏は家族とやってきて、3か月、
日本中、北海道から沖縄まで食べまわった。
その珍道中ぶりが書かれている。
なかなかに文章には西洋ワサビがキイていたりする。







友人にたのまれて、千秋と私は1日、大阪のローカルフードを
案内することにした。文楽座の前で待ち合わせて、黒門市場から。







天満のお好み焼きの老舗「千草」







南森町の「てんま」では、だしの美味さに驚愕。
キッチンへ入って行って、質問攻めにしていた。







大国町の立ち呑み「エノキ屋酒店」








そして、「だるま」本店で串カツ。

どれもこれも、大阪の今の味を伝えるに十分な店ばかり。
しかし、どれもこれも茶色いよなぁ~

文中、206ページあたりから出てくる「ヒロシ」というのが
私である。

アニメ化に引き続き、漫画本の出版も決まっているらしく、
ま、もっと売れて、一杯飲まして下さい





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鎮魂・4年の歳月

2015-03-11 16:44:05 | Weblog

あれから4年になりました。
今日は鎮魂の気持ちです。





あの日、大阪なんばで打合せ中でした。
トイレに立った時、頭がふらっと来たのは
余りに話が濃かったからだと思いました。


その後、仙台に単身赴任中の兄から
無事だが恐ろしい、宮城7…とメールが入り、
宮城ナナって下手なAV女優のようやなと、
こっちは阪神淡路大震災を経験してるんや、とタカをくくっていたら、
青くなり息をのむ惨状が次々に明らかになって行きました。
一瞬でもよからぬことを考えた自分を恥じました。

ついでにテニスの宮城ナナ選手にも失礼しました。

 想像を絶する自然の力の前に、人間はどうすることもできません。
亡くなった方々、お身内を亡くした方々になんと言っていいのやら。








すぐにも飛んで行きたかったけれど、阪神淡路の時の神戸のようにはいきませんでした。

津波の猛威だけではなかった。

福島第二原発の放射能漏れが明らかになり、未曾有の大惨事は人災の側面が。

中継の映像で建屋が爆発するシーンを見て、こらアカン…と思いました。



その後の東電の不手際はいまだに続いています。

そんなもの一企業に押し付けてどうするか。

首相はもっと矢面に立って、解決に奔走しなければならなかった。



メルケル独首相のように原発から完全撤退が正しいと信じます。

まだ、なんとかごまかしてでも続けようとする政府財界の判断は国民のことを

ないがしろにしているとしか思えません。いや、この国、国民の方を見たことなど一度でもありましたか。

まずは事故の総括をすべて明らかにすべきで、拙速に原発再開などすべきではないです。










偉そうに言ってもみちのくは関西から遠い。

友人がパンツを運ぶというのに賛同して周囲に呼び掛けて

二度ほど物資を届けてもらったこと以外、募金ぐらいで現地に行けておりません。

これがずっとうしろめたさにつながっております。


ただ、心は一緒だと言いたい。

4年もたって復興住宅をまだ1割にも満たないとか、政府自民党はまさか斬り捨てるつもりではないでしょうね

復興助成金を地方自治体に移管するとか、仮設住宅を終わらせるとか、

被災者をなんだと思っているのかという報道が聞こえてくるばかり。

東北は怒るべきです。怒らずにずっと来たのでしょうけど、黙っていてはいいようにされるのみ。

いざという時にゃ、槍でも棒でも持って加勢に駆け付けるつもりです。


気持ちを新たにします。人間が制御できぬ原発など導入すべきではないということを。

あらためて東北の2万にもなる御魂のご冥福をお祈りするばかりです。

(※画像、お借りしました。謹んで御礼申し上げます)


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カニ解禁ショウ

2014-11-23 17:13:01 | Weblog

年に一回お目にかかるかどうかなので、嬉しがって載せることもご勘弁。

11月6日は日本海の松葉ガニの解禁日。TVでは1パイ5万とか6万とか。

そいつはご祝儀相場というやつだろうが、安くないことは覚悟の上で家人と二人向かったのは

玉造にある海鮮居酒屋「大枡」。

あ! ちなみにカニの甲羅につく黒いぶつぶつはカニビルという海中生物の卵らしい。

カニは脱皮するのでこいつがついている方が月日がたち、身が詰まってるという俗説。

 





長いことカニを食わせてもらったことがない…と家人からの熱望あり。

ならばこの際奮発して、日本海の料理旅館か、香住の民宿か、はたまた梅田のカニ料理屋か。

悩んだ末に、もっとも至便でリーズナブルに実質的にカニが味わえる道を選んだらこうなった。

この店、島根出身ということで日本海の魚を仕入れるルートを持つ。

このカニ、小さく見えるかもしれんが、甲羅だけで猫の頭以上の大きさがある。







言っておくがこんなに何匹も喰った訳ぢゃない。1パイよ、1パイ。

20代の頃はイキって越前海岸まででかけ、一人1パイずつとかやったが、

そないに食えるものではない。カニで満腹になる感じは快適なものではない。



      



2代目の人のいい料理長、清くん。

宴会で来たこともあるし、店前の立ち飲みで呑んだこともある。

最初にこれが来た。ジャジャ~~ン!! (ジングルが古い!)

セコガニ。ズワイガニのメスですな。







そうなのだ。 今月は家人共々、誕生日というお恥ずかしい日が来るのだ。

それでささやかなる饗宴となった。

面倒くさいよなぁ、セコガニの足の身をせせるのって。手間だよなぁ。







家人はこれがやりたかったという、ツルリと脚一本まるかじり。

上品な甘みと磯くささと、刺身は新鮮さがもろに分かる。

カニ道楽でバイトしてたんだ、俺ぁ。

客が残してきた料理をサッと口に入れ、器を洗ったもんさ。 まずし~!








焼きガニ

カニみそにつけたりしながら。






蒸しガニ

個人的には甘味が出て、これが旨かった。







小鍋立てのかにすき

小鍋立てというのがいいね。二人に大きな鍋は蛇足だもの。







甲羅酒。 ちびちびやると最高である。

だがそうそうカニ尽くしだけでは単調になる。 だから1パイで充分で、他の物も注文したくなる。

大体ね、カニというやつは身体を冷やす。 過食には注意されたし(だから生姜が使われる)。

クルマエビの天ぷらがあるので、メニューにゃないが海老フライをお願いする。

タルタルソースもたっぷり出て来る。太っちょが随喜の涙を流すタルタルなり。 








それと、アワビのバター焼き。  型は小さいが食感は充分。

誕生日でもないとこういうものは注文しないことになっている。  ケチくさ。








シメはかにぞうすい




    


大枡の大広間の障子に書かれた、 真田幸村像。

来年だか再来年、大河ドラマは三谷幸喜の脚本で「真田幸村」が待っている。

真田のぬけ穴があったとされる、真田山はほんこの先。

真田十勇士ってのが、杉浦茂の漫画で好きだ。 少しでも盛り上がるといいね。

いやさ、盛り上がるさ!


 

 

     




 

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やっぱ鶏やなぁ、の秋

2014-10-28 18:49:11 | Weblog

年々、焼きとりが良くなってきた。

これをひとは老化というのだろうか。

ちがう。 若い頃にはサシの入ったとろけるようなリッチな牛肉に感嘆の声挙げたが、

それがちいとばかし、めんどくさく思えてきた。

精神安定剤的な食べ物の方が良かったりもするのである。 やっぱジジイか? なんとでも言え。









今回は、ワインのセールスプロモーションに、ワイン×焼きとりということで

声をかけてもらい、平日の昼間出かけてきた。 場所は北新地。








焼き松茸とクレソンのおひたし

松茸はアメリカ産ですぞ







一品目はササミのような…、ちがった、胸肉。

大和肉鶏の胸肉のカルパッチョ  3日間熟成

グレープフルーツとザクロでさわやかな滑り出し。

ワインはシャトーヌフ・デュ・パプの白。 こちらもさわやか~







ああ、秋ふかき。 ササミの造り・黄身醤油漬け

醤油も土佐醤油。カツオだしで割ってある。

なんとも秋の色だ。

続いて、 七谷鴨のつくね。







ここは北新地「焼鳥YAMATO」さん。 一度ゆっくり来てみたい一軒だった。 

合わせるワインはローヌのM.シャプティエ by 日本リカー。

比較的安くていい、穴場銘柄が多いと勝手に決め付けていたローヌ地方。

シャプティエも常にはリーズナブルなワインが多いが、今回はイイものも。ウッシッシ…







蓮根まんじゅう 

銀あんにカンコワイヨットという、フランスのチーズソースが使われる。

黙ってたらチーズとは気がつかない。







七谷鴨のねぎま、サガリ。

同じシャトーヌフ・デュ・パプ…発音するだけで舌が血だらけになる。

赤を。







ひとくちのアミューズのようなのが。

右、パルミジャーノのサブレに、肝のムースとアイコ(トマト)、蜂蜜。

中、生黒コショウのラスクに、鳥取産キャビア、大和肉鶏のスルメ?

左、ココナッツのチュイール、ゴルゴンゾーラ、果物の辛子シロップ漬け

ああ、こんないくら食べても腹がいっぱいにならないので、延々ワイン呑めたら幸せだろうな。

勘定考えないで発言してるが。






大和肉鶏の皮付きセセリ。

表面はパリッと快適なる焼き加減。

大和肉鶏はちょっとワイルドで、相当うまい。


フザンタージュ(熟成)した、モモの三種盛り。







変化はよく判らなかったが、美味。

どうも、年齢と共に焼きとりが好きになっているのも、これ思うに

先祖がえりではあるまいか、一種の。

二代遡ると、麻布愛宕下の鶏すき焼き「光輪亭」にぶつかる。

かしわ屋の遠い親戚もいる。

新橋ガード下の老舗焼きとり「小松」はこれまた遠い親戚にあたる。

そんなことからウチの親爺は鶏を受け付けない。








スモークチキンとトリュフの冷製もちむぎ素麺

レンゲで出てくる、まさにひとくちサイズ。

渾然一体となり、鼻から香りが抜けて行く。

私のテーブルはマスコミ席。 大半はワインに一家言ある料理人たち。

知った顔もチラホラ…。



      



白肝のスモーク 25年物バルサミコソース

貴腐ワインとバルサミコの冷たいカクテル

このとろりとした甘さと、レアっぽい白肝の濃さが何をかいわんや。








漬けにした肝をタレ焼きに。 コーヒーオイル風味。

上から仏ヴェローネのココアニプを散らしてある。

ハーパー作る江戸製法の日本酒、タイムマシーンを。

英国人杜氏が造る酒は古酒っぽくも紹興酒っぽくもある。

これも肝焼きとの相性は格別。







ハツの低温煮をはさんで、メインともいうべきは、

茨城県産 首折れハト 3種盛り







中、ロース赤ワインのタレで割ったフランボワーズのソース。

モモ、皮付きセセリ塩焼き。

エルミタージュ赤 ル・パヴィヨン09  シャプティエのフラッグシップワインだそうで。

こういう脂っこいのには、濃い赤がよろしいようで。




      



店主たちはこのまま自分の店に散り、営業となる。

わだすはもうちょっとハシゴしてと言いたいところだが、

まだまだ陽は高いので、許してもらえそうにないのであった。





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粋と野暮のはざまの、ほどよき酔い心地

2014-08-10 01:48:02 | Weblog


久々の名古屋は、中日劇場へ。 山本一力の「だいこん」という江戸人情喜劇。

赤井英和の応援に来たのだが、主演石川梨華の母親役の、高橋惠子がよかった。

顔も芝居も声のトーンも全部好き。楽屋で会えるかと淡い期待、だがさっさと帰られたようでガックシ。

ああ、そうさ、アタシなんざただのミーハー。 


      

     




楽屋を辞して、帰りに寄らざるを得ない店がある。 なんだか天気が悪い。

雷鳴と稲光。 前回御園座に来た時も豪雨だった。 今回は雨は持ち堪えたところで、

ひと駅歩いて、お目当ての店へ。 


     
  

         



鼻の効くお方は、もうこの猪口見ただけでわかろうというもの。

こんなビジネス街のまん真ん中に、素晴らしい酒亭がある。 知らない人は名古屋を見直すだろう。

その名を「大甚本店」。


           

       

 

明治40年創業。今年で107年。
100年オーバーの老舗にしか出せない不動の存在感がある。

小皿、小鉢がいっぱい。
好きなのを選んで席に着く。



      



まずはビールをひとくち。



      



初めは外したくないので枝豆。可もなく不可もない、無難なところから。







文句などあろうはずなし。

小烏賊の煮付け。

なぜかここに来たら喰いたくなる。








さ、酒に切り替えよう。 賀茂鶴か菊正宗。

この背の高い染付の徳利が、明治時代のようでまた飲ませる。




       




燗の具合も文句ない。 ぬる燗も飛び切り燗もない。

こういう老舗ではずっとしてきた燗が一番いいのだ。







浅蜊とねぎのぬた。

八丁味噌で食べさせるのが名古屋らしい。

この味、悪くないのだ。








海老と胡瓜の酢のもの。

辛いミョウガが舌をリセットしてくれる。

一つだけ欲をいえば、名古屋弁が聴こえて来ないこと。

ビジネス街ということもあるのだろうが、よそ者率が高いんぢゃないだろうか。

お国なまりの一つも耳に飛び込んで来ないと、わざわざ名古屋に来た面白みがない。









あとは、時節柄しょうがないけど、中国人店員が多いこと。

でも受け答えも、料理に関してもまじめに働いているのは分かった。

なのでこいつは良しとしましょうか。








さあて、ぼちぼち次へ行かねば。
一晩でお腹に入る量など、知れたもん。

「お勘定!」

パチリと五ツ玉の算盤がまたいいなぁ。


世の中、トレンドだかなんだか知らないけれども、ここへ来ると
こざかしいそんなものは瑣末なことだということが分かる。


野暮でもいいではないか、小ざっぱりとして、ぶれないことが一番大事。


いつ来ても、なんだか気持ちのいい店、それが大甚本店。
この酒場があるだけで、名古屋人を尊敬する…は言いすぎか。


今回も、名古屋の酒飲みの懐の深さを垣間見せてくれた。


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