ホントにね、うかうかしてる間に何もかも値上がりしてしまい、
コロナを挟んで、円が安くなって以前のようには手が出せなくなった。
ちょうどいいや、そんなにゃ鯨飲馬食の年齢でもなくなってきたってもんだ。
白身は鯛とヒラメ。きよ田系のような鮪からどうだ!と出してくる店もあるけど、アタシャ持ち味の淡いものから行くのが正解と思っている。
主人が刷毛ですっと煮切り醤油をひいて出すから、醤油いらず。
カジキと赤貝。
うれしいね、カジキなんか握ってくれるのは。
鮪が寿司ネタとして外道と言われた時代、カジキの方が上の部類だった。
持ち味は淡い鮪。ちょっとキハダにも似てる感じ。
一個なら小肌と説いたのは、作家山口瞳。
下北沢の寿司屋の色紙にそう書いてたよ。
一個ならという選択が難しいが、江戸前ではキーとなる寿司ネタ。
寿司ネタの女王はまちがいなく、車エビ。
食べるのが惜しいぐらいきれいだ。
これもオールドファッションな煮いか。
関西にいたころにはよもや考えたこともなかった。
ちょっと歯ごたえがあって、これはこれでおいしい。
鮪赤身のづけ。即席の醤油づけだ。
鮪はすぐ色が悪くなるため、割醤油の中で保存した名残だ。
割醤油の塩梅はその店々によってちがう。
煮穴子。ちょっと炙って煮詰めを引いて出す。大層うまし。
しかしなぜ皮目を上にして握るのだろう。いつも疑問に思う。
身の方を上にした方が旨そうのに。鰻の蒲焼しかり。
いろんな職人に尋ねるが、その理由を分かってない人が多かった。
内田の親方はいとも単純に答えた。
身の厚いお腹の部分と、尾っぽの部分では反り返り具合が違う。
握りやすいようになってるのだとのこと。なるほどそうなってる。
ここの穴子は浜煮という白く煮上げるのが流儀。
鞍掛けといったかな、飛騨高山の合掌造りのような玉子。
おぼろをかまして握ってある。甘い玉子はデザート仕様。
関西と圧倒的に違うのは、かんぺう。
かんぴょうの色合い。コク。
白っちゃけたかんぴょうはどうもそそらぬ。巻き寿司の具でしかない。
ラストにかんぴょうを追加。
なんでもないかんぴょう巻きだが、海苔と醤油と山葵…よくできてるなあ。
よくぞ野田だか銚子で濃口醤油ができたものだ。
ひと通り握ると、内田の大将は自家製の海苔佃煮を仕込む。
刻んだ海苔をこれでもかと鍋に放り込んで煮溶かして行く。
これは贅沢なもんですよ。岩海苔じゃないもの。
醤油、みりん(だと思う)をガバガバと鍋に注ぎ入れる。
お、これは食っといてよかった…
江戸前のにぎり寿司は東京の郷土料理。そう思って過ごして、
東京へ来た時だけいただくことにしようっと。
親方、いつまでもお元気で付け場に立ってください。
みんなが見守ってますよ。
コロナを挟んで、円が安くなって以前のようには手が出せなくなった。
ちょうどいいや、そんなにゃ鯨飲馬食の年齢でもなくなってきたってもんだ。
白身は鯛とヒラメ。きよ田系のような鮪からどうだ!と出してくる店もあるけど、アタシャ持ち味の淡いものから行くのが正解と思っている。
主人が刷毛ですっと煮切り醤油をひいて出すから、醤油いらず。
カジキと赤貝。
うれしいね、カジキなんか握ってくれるのは。
鮪が寿司ネタとして外道と言われた時代、カジキの方が上の部類だった。
持ち味は淡い鮪。ちょっとキハダにも似てる感じ。
一個なら小肌と説いたのは、作家山口瞳。
下北沢の寿司屋の色紙にそう書いてたよ。
一個ならという選択が難しいが、江戸前ではキーとなる寿司ネタ。
寿司ネタの女王はまちがいなく、車エビ。
食べるのが惜しいぐらいきれいだ。
これもオールドファッションな煮いか。
関西にいたころにはよもや考えたこともなかった。
ちょっと歯ごたえがあって、これはこれでおいしい。
鮪赤身のづけ。即席の醤油づけだ。
鮪はすぐ色が悪くなるため、割醤油の中で保存した名残だ。
割醤油の塩梅はその店々によってちがう。
煮穴子。ちょっと炙って煮詰めを引いて出す。大層うまし。
しかしなぜ皮目を上にして握るのだろう。いつも疑問に思う。
身の方を上にした方が旨そうのに。鰻の蒲焼しかり。
いろんな職人に尋ねるが、その理由を分かってない人が多かった。
内田の親方はいとも単純に答えた。
身の厚いお腹の部分と、尾っぽの部分では反り返り具合が違う。
握りやすいようになってるのだとのこと。なるほどそうなってる。
ここの穴子は浜煮という白く煮上げるのが流儀。
鞍掛けといったかな、飛騨高山の合掌造りのような玉子。
おぼろをかまして握ってある。甘い玉子はデザート仕様。
関西と圧倒的に違うのは、かんぺう。
かんぴょうの色合い。コク。
白っちゃけたかんぴょうはどうもそそらぬ。巻き寿司の具でしかない。
ラストにかんぴょうを追加。
なんでもないかんぴょう巻きだが、海苔と醤油と山葵…よくできてるなあ。
よくぞ野田だか銚子で濃口醤油ができたものだ。
ひと通り握ると、内田の大将は自家製の海苔佃煮を仕込む。
刻んだ海苔をこれでもかと鍋に放り込んで煮溶かして行く。
これは贅沢なもんですよ。岩海苔じゃないもの。
醤油、みりん(だと思う)をガバガバと鍋に注ぎ入れる。
お、これは食っといてよかった…
江戸前のにぎり寿司は東京の郷土料理。そう思って過ごして、
東京へ来た時だけいただくことにしようっと。
親方、いつまでもお元気で付け場に立ってください。
みんなが見守ってますよ。
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