この日の小テーマは、京風お好み焼き。
京風というと薄味、だし、薄口醤油と思うだろうが、実は京都の町場の味付けはけっこう濃かったりする。都といえどお公家さんばかりぢゃなく体を使う職人もいる、田舎の学生も多い。有職料理、茶懐石などとは別のところで濃い味は連綿と求められてきたと思う。
地下鉄鞍馬口で降りて、徒歩10分ほどか。
路傍には、いずれ菖蒲か杜若。
静かな住宅街の中にある、お好み焼き「一作」。
うどんそば、丼、焼き物、鍋、お好み焼き、なんでもござれ。
創作メニューに見るべきものがある。
ごはんカレー、という気になるメニューもある。
なんちゅうかお好み焼き
焼き餃子が入り、酢醤油がかかる。
なんちゃって中華ということで、このタイトル 「・・・。」
意外や餃子も手作り。なかなかあっさりしてる。
にんにくパンお好み焼き(一日限定5食)
面倒なので一日5食しか作りたくないそう。
ガーリックトーストが入る。不思議な感じ。
かなりニンニクが効いている。
ぐっと我慢したが、ソースとか醤油を自由にかけさせてほしい。
グループで一片ならいいが、一人一枚はちょいと単調、途中で飽きる。
創作いろいろは京風ではなく、この店だけの個性。
再び、地下鉄で南下。
一応・・・ 「なんかしてけつかんねん!」
いざ行かん! 京都のお好み焼き一大激戦区、九条へ。
判りやすい佇まい。 戸は開けっ放し。
大阪でいうと鶴橋・桃谷、神戸でいうと長田に近い。
カウンターへ。
京都風にまず一品。
まずは「ビールにホソ塩!」
ホソとは小腸のこと。ボリュームあり。
ちょいと塩きかしめで少量のキャベツと炒めてある。
噛むとジュワッと脂の甘み。
和牛を使用しているのだろう、脂にまったくいやなクセがない。
焼きそばをたのんだら、オムソバで出てきた。
ご家族らしき女性たちが、まかないらしいものを急いで作っていた。
「今日は法事なので、家族集まってご馳走を食べるのよ」と女将さん。
韓国式のチェサというやつね。韓国の人はこういう暦を大事にする。
おすそ分けが出てきた。こういうのはむちゃくちゃ嬉しい。
胡瓜といかのピリ辛和え
チャプチェ、うまかったー
こういう下町のおかんのノリ、ええよなぁ。
すじ、こんにゃくのねぎ焼き。
粉一枚薄くひいて、乗せていくベタ焼きスタイル。
天かすが自由気ままに飛び散る。
卵をカチリと割り、ひっくり返すと、もう出来上がり。
なんと、ラフな。
ソース、かつお青のりはお好みで。
京都下町風にソースの上から、超弩級激辛ソースを塗る。
これが効く!
思い出しただけで、汗出てきた・・・
配合は秘中の秘。
鉄板オンパレード!
飲み物はこれも下町流儀にのっとって、アカ。
赤玉ワインの焼酎割り。
壁の色褪せた紙に「パッチギスペシャル」の文字発見。
井筒監督らしき名前に、「食べてやあ~」というベタな文句も。
おいおい、便乗商売してやがんなぁーと思ったさ。
後日、本人のサインと聞いた。ロケ中、何度も食べに来たとのこと。
我ながら洞察力なし。はずかし・・・
「一作」 上京区寺町通り今出川上ル不動前町
「よっちゃん」 南区東九条東御霊町