ビフテキはステーキと呼ばれるようになってから、ちょっと元気がない。
体裁を気にしてるうちに、完全に焼き肉に食われてしまった感あり。
冗談じゃないオレたちは正統なんだから、そんなカンテキの煙モクモクと一緒にされちゃあ、と
言ってたかどうか知らんが、アレヨアレヨという間に、追いつかれ追い越された。
もういっぺん、肉そのものに戻らねばならんだろう。
あの分厚いのをガッツリ食わせるというビフテキのダイナミズム!!
薄っぺらい肉を何枚焼こうが、プロが焼いてくれるビフテキには土台かなわない、というか、
まったく違うものなのである。
ビフテキよ甦れ! 肉を食らう、生への執着を! 俺たちに野生を呼び戻してくれい。
日曜の昼間だったか、肉が食いたくなり、近場でごまかすことにする。
むちゃくちゃ久しぶりにここへ。
A、B、Cの3つのランチコースがあり、サイコロステーキ・リブロースステーキ・サーロインステーキ
価格は、2300、3300、4300の3つあり。
Cはサーモンのムニエル・白ワインソースがくっついてくる。
肉食いたいのにサーモンはいらない。
特に鮭はなんだか、今どきの若けぇのは回転寿司などで好むらしいが、あたしゃやだね。
サイコロステーキってなものは、サイコロに切ればいいだけの話なので、
最初っからパス。
したがってBを選択し、肉の分量をプラスしてもらうことに。
前菜 黒毛和牛のタタキ サラダ仕立て この日は鹿児島牛とか言ってた。
葉ものサラダが付く。
メインは黒毛和牛 リブロースステーキ
焼き方はミディアムレア。
ソースは(食べ味は・・・という言い方をする人もいるが、軽い吐き気を感じるほど、嫌いなコトバ)
ポン酢、フルールドセル、山葵醤油、それにニンニクチップ。
グラム数は80とか90とか言ってたけど、お嬢ちゃんのお茶菓子ぢゃあるまいし。
せめて100は超えてよ。男なら150は軽いだろう。
したがって、追加。 50グラムだったかな。
時間差で運んできてくれる。
ここの経営者はどんな胃袋してるのだろうか。こちとら、ガツーンと食いたいのだから、
ガバチョと提示すりゃいいのに。セコセコすんなって。
塩加減も、クリスピーなニンニクもいい感じ。
肉質はジューシーで柔らかい。ただ鹿児島、宮崎など南の方の牛肉は多少、粗雑な感じがする。
肥育期間が短いのかもしれないが。若干脂肪交雑が脂っこい。
それに引き換え、東北の牛肉はもう少し緻密だったような気がする。
母体はモリタ屋という精肉店なのだから、もう少し赤身回帰して、本当に味のある肉を探し、
出せるのではないだろうか。
世の健康志向もあるし、もうぼちぼちサシ信仰もいらないだろう。
ご飯は十六穀米。 味噌汁と漬物がついた。 私的にはパンでも一向にかまわぬが。
ご飯はこれも女性を意識してのことかもしれぬが、 いかに健康によろしかろうが、
炊きたてのアツアツのピカッと輝いた白飯の方が、何倍も肉に合うような気がする。
十六穀米に恨みはないが、温度もボケて、なんだか姿がよくない。
ステーキに山葵醤油たっぷりつけて、ご飯の上でバウンドさせて食いたい。
まっさらなゲレンデにシュプール描く如く、白飯を汚すことこそ、肉食いのダイナミズムではないか。
自家製のソルベ 柚子テイスト
この方がシェフかな。まだ若い。
きれいな店内なのだから、もっと力強く肉でグイグイアピールしてください。
どうか俺の肉を食ってくれ~という、勝負かけてる覇気を感じたい。
別にフランス懐石みたいなものは求めていないので。 フレンチならフレンチへ行くので。
よほど焼き肉の方が、野性味というか、生活かかってる感があるよな。
最後にコーヒー、イリー製のようだが、こいつはお世辞にも美味いとは言えなんだ。
ステーキハウス godai 高槻市北園町 阪急高槻市スグ