茫月茫日 リッツカールトン大阪の星ツキ中国料理、「香桃(シャンタオ)」。
めったに行かぬホテルの中華であるが、たまにゃ個室なんぞで
ゆったりといただくのも非常によきことなり。
上海蟹ランチ 8500円。
昼間っから上海ガニだぁ、こ、このバチ当たりめが。
ちょうど上海蟹のシーズンとて、これしかないとなる。
まずは前菜盛り合わせ。
叉焼、クラゲの酢の物、鰹タタキ、キュウリ酢漬け、胡桃飴煮
などがほんの少しずつ。
こういうのをつまみながら昼ビールを少々。
海の幸入り上海蟹の味噌の香るスープ
こういうのは広東料理の独壇場やなぁ…
陽澄湖の上海蟹が名高く。 秋10月頃の解禁となる。
バブルの頃、六本木中国飯店でいただいた上海蟹は1パイ¥3000目途
だった気がする。今も大して変ってないかな。
チャイナマネーが世界的になった今、きっと国内での消費も増えているだろう。
上海蟹の味噌入り小籠包 アツアツのやつを注意して口に放り込む。
ヤケドしないように、皮の端をちょっと噛んで中のスープを啜り、
それから頬張る。だが、ここはアツアツを愛する大阪人。
なるべく丸まま放り込み、ヤケドの手前スレスレを味わいたい。
悪くないが、こういうのは台湾の鼎泰豐(ティンダイフォン)の方が美味い。
もっと言うと、現地の人に教わった、鼎泰豐の近所のガラガラの点心食堂で
食べた小籠包の方が美味かった。味噌の甘味、香りに乏しい気がした。
まだ蟹自体に味が乗ってなかったかな。
サービスにスープの具が美味くて質問したら、料理人が来てくれた。
何について聞いたかは忘れてもうた…。大した質問ではなかった。
さて牛肉料理。
牛肉、甘長唐の辛味ブラックビーンソース炒め。
お金をとるために牛肉を挟むケースが多々あるが、
私は一度たりとも中華の牛肉料理でこれだ!と膝を打ったことがない。
そうは思いませんか? 豚肉の扱いは到底日本の及ぶところではないが。
だから、豚を出せばいいのに。金華豚なんぞを料理にさ。
さて、メインの上海蟹の姿蒸し。
食欲をそそるオレンジ色に蒸し揚げられて出てくる。
種類はモクズガニ。ハサミのある腕に毛が生えているのが特徴。
好物の「上海蟹の老酒漬け」という料理もあるが、あれは寄生虫が怖い。
生ガニを塩に漬け、酒に漬けるのだが、老酒ごとき低アルコールでは
寄生虫は死なず、特にベルツ肺吸虫というのは、名前だけでも怖いが、
人体に入り込み、肺気腫を起こしたり、ウェルテルマン肺吸虫は
肺から皮下を通って頬や頭の中も這いまわるというではないか・・・
ひえ~~っ!!
というわけで、老酒漬けは尋常ではないうまさだが、寄生虫と闘う気はないので
なくて幸い。
殻を外す。殻に内子はなかった…(涙)
え~い、チュウチュウ行くべし!
六本木の中国飯店で、とことん身をほじくり出し、
サービスマンに「こんなにきれいに食べてもらってカニも本望ですよ」と
呆れられた私である。
フィンガーボールは是非必要。
蟹になるってぇと、会話が途切れる。
締めは小ぶりのご飯もの。
鶏肉・栗入りあんかけ焼きめし。 うめぇ。
上海蟹、美味いのであるが、手指にニオイが残るのがかなん。
子供の頃、鮒やザリガニを触って遊んだ、あのニオイや。
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