まれに、カツサンドが無性に食べたくなったりしないか。
そんな上等のビフカツサンドなんていらない、
最悪コンビニのカツサンドでもいい・・・。
カツライス、かつ丼、カツカレーぢゃ代わりは勤まらないのだ。
ここは土佐堀通りからちょっと入った路地に咲くサンドイッチ・パーラー。
ビクトリーは昭和3年の創業。うちの亡母とおない年だ。
店内はうなぎの寝床。間口は狭い。
注文してしばし、キッチンからジュ~ッ・・・という音。
揚げ置きではない。私一人のために揚げてくれる。
甘めのソースがたっぷり。これでビールを飲んでもいいな。
小さなポテトサラダと、バナナ3分の一ほどが付く。
いかにも女性らしい心配りの利いたサンドイッチのセット。
旨いッ! しかし何故こうもカツを歪めてあるのだろうか。不思議だ。
不思議だが、う、旨い。
落ち着いてよ~く見たら、これ、文字になっているではないか。
「バイ」。来たそうそう、言われたもんだ。
時間がずれているので、客は私一人。
音楽も鳴っていない、静けさや。
なんだか知性を感じる喫茶店だ。しかもお値打ち。
さぁ腹ごなしに歩こう・・・。
淀屋橋の南西の川っぺりに、「淀屋の屋敷跡」の石碑が。
ご存じ、淀屋橋は淀屋が自前でかけた橋。
江戸の昔、ここに豪奢な邸宅を構えて、栄華を極めていた豪商が淀屋。ついにはお上に睨まれ、お取りつぶしになった。
淀屋橋から東方面をみる。
変わらぬかき船の名残りがある。
太閤秀吉だったか、嵐の中を救ってくれたのが広島の漁師で、
それからは毎年、広島からかき船をよび、商うのを許可した・・・
という、そんな話だったような気がする。
現在は屋形船ふう。毎年冬に来るなんてことはなく、
年中、淀屋橋のたもとにひっそりとある。
川と共に・・・。なにわ八百八橋の面目躍如である。