2004年4月に発売された本剤は、骨形成を阻害することなく骨吸収を抑制し、強力な骨量増加作用を有するとされています。さらにビスフォスフォネート系薬剤とは異なり、1日1回、いつ服用しても良いため、閉経後の女性の骨粗しょう症に投与されるケースが増加しています。
一事業所から報告があったこれらの症例は、いずれも70代から80代の高齢者です。目のかすみなどは、薬剤によるものとは気づきにくい副作用だと思われます。急性視力障害は静脈血栓症の前駆症状としても注意が必要であり、迅速な対応が必要です。メーカー報告によれば、視力低下・霧視などの視力障害は、いずれも1カ月以内の早期に出現し、投与を中止すべきとされています。本剤が開始となった患者様には、「目のかすみ」の症状に注意し、出現したらすぐ連絡する よう伝えるとともに、開始から少なくとも2カ月間は、受診時には毎回、「目のかすみ」について、必ず問いかけることが大事です。
(民医連新聞 第1381号 2006年6月5日)
★副作用モニター情報〈283〉 骨粗しょう症治療剤(エビスタ錠)の副作用
骨粗しょう症治療剤ラロキシフェン(エビスタ錠R)は、抗乳がん剤タモキシフェンや排卵誘発剤クロミフェンに類似した薬物群に属します。その副作用報告が多数寄せられています。骨粗しょう症に対するホルモン補充療法が血栓症の危険を高めるという理由で、積極的に行われなくなったことを背景に、ラロキシフェンの使用量が増加していることと関係しているようです。
副作用モニターに寄せられた報告は、2005年から合計で33件になりました。
前回の報告には、視力低下や霧視などの視覚障害があったので、注意を喚起しました。
今回の報告では、それらに加え、肺塞栓、浮腫や体重増加、動悸などの循環器系症状、胃痛や吐き気などの消化器症状、頭痛、手足のしびれなどの神経系、発疹が見られました。
このように、ラロキシフェンの副作用報告は多様です。
メイラーの副作用大事典には「タモキシフェンの急性の副作用はエストロゲンに伴う副作用で(中略)反射性混濁を伴う網膜症、嚢胞様黄斑浮腫、角膜症などを含む、いくつかの目の合併症、両視神経炎の報告がある」と記載されています。
ラロキシフェンは、タモキシフェンに比べ、血栓症のリスクは低いとされていますが、報告の中に肺塞栓症の報告が見られるように、血栓症の副作用の危険は 存在します。そのほかの副作用も類似していると予測できます。
婦人科や整形外科で処方される機会が多いと思いますが、内科や眼科領域のフォローも忘れないようにしましょう。間違っても男性に処方しないよう注意を願います。
(民医連新聞 第1422号 2008年2月18日)
次に、6ヶ月に1回注射を行うことで骨粗しょう症を治療するデノスマブ(商品名:プラリア)についてです。この薬剤が作用する標的は骨が溶け出す過程に関与するRANKリガンド(RANKL)であり、この物質を阻害することによって骨粗しょう症を治療します。
低カルシウム血症の副作用が多いため、それを防止するために、沈降炭酸カルシウム/コレカルシフェロール(天然型ビタミンD)/炭酸マグネシウム配合錠が同じ製薬会社から発売されました。
以上、ここまで全日本医民連からの抜粋でした
最近、母が、
「骨粗しょう症治療薬の中には、腎不全などの副作用があるものも あるらしい」
と、ご近所さんから聞いてきたらしく、気になったので、自分と母が処方されているエビスタについてのみ、調べてみました。
もう一つ、何故、ホルモン剤は処方されなかったのか、についても読み進める内に分かりました。
ここ1、2年、老化が激しく、出来ればホルモン剤で骨もお肌も若返りたい願望があったから、ですけど…
結論から言うと、骨粗しょう症治療薬として長年、使用されてきたホルモン剤は、乳がんの他にも血栓ができやすいという重篤な副作用が多数、報告されており、それに代わる薬剤として登場したのがエビスタ、ということでした。
血栓が脳へ飛べば、脳梗塞。 心臓なら心筋梗塞、そりゃ怖いです。
エビスタの副作用としては、目のかすみ。患者に処方する際は、ひと言、注意するよう書かれてありますが、私は言われていないので、調べて良なかったと思いました。
(副作用として眠気、ふらつき、あり。車の運転は避けること!とは、書かれてありました)
母は最初、週1回、服薬するベネットを処方され、数年後、 私と同じ毎日服薬するエビスタに変更されました。
(母の場合、現在は同年代と比較すると98%の骨量までに回復しました。以前は当時の同年代65歳と比べても74%でした)
ベネットの他に、月1回服薬するもの、年に1回のものもあります。
一回に注入される量が多いほど、副作用も…
そりゃ、そうですよね。
私が小学校低学年の頃、風邪を引いて病院へ行くと、
「注射を1本すれば、薬は飲まなくていいよ」
と医師から強く!勧められ、付き添いの母も私を説得しようとしました。
しかし、注射が嫌いだった私は珍しく、断固として拒否!
結果、毎日、苦い風邪薬を飲むことになりましたが、あの時の子供の判断は正しかった~と後になって分かったのでした。
あの注射は、それこそ重篤な副作用があったとかで、使用不可となったので。
いすれにせよ、気になることがあれば、医師に相談すること、が一番ですよね。