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コロナや梅雨で鬱陶しい日が続きます。
コロナとはいましばらくのお付き合いでしょうが、梅雨明けは間もなくでしょう。
先週YouTubeで、柴崎春通先生の「尾瀬」のライブ配信を拝見しました。
相も変わらぬマジシャンのような筆さばきと作品の鮮やかさに感嘆しきりでした。
作品が出来上がるのを見ながら、
7年ほど前、家内と散策したのを想い起し、自分も夏の尾瀬を描いてみたくなりました。
自分なりの主題は“驟雨一過”。
どうやら私は、こういうタイミングを描くのが好きなようで、拙ブログでも
「雨上がりの竹林」(2010.5.13付)、
「台風一過のあとの夕焼け空」(2013.9.23付)などを
アップしています。
今回もその一環ですが、尾瀬の場で、このタイミングの雰囲気を
どうやって表現するか、いろいろ考えました。
“驟雨の直後”というからには、まずは雲の動きが大前提で、
この雲と晴れた空間を、画面上どう配置するか、から入りました。
上下に分ける案もありますが、
今回は左側から晴れて、右側には雨雲も含んだ積雲が残った構図に。
全体として左右で明暗の差を図ることとしました。
また、空気の澄み切った感もポイントです。
晴れた青空は、新しい水彩紙でムラを少なく塗り、スカッとした感じにしたり、
部分々々の細かいところも見えるようにしたり・・・。
更には、シッポリ感をだすため、
木道の表面には、にわか雨の跡が残り、空の色模様が映し出されたり・・・、
全体の色のトーンを抑えたものにしたり・・・。
そして欲を言えば、この尾瀬のシンボル木道沿いに、
“風”も通したい気分でしたが、さすがにこればかりは・・・。
梅雨明け、そして一刻も早いコロナ明けを期待しての一枚であります。
驟雨後の感じも良く出ていますね。青空と雲の塩梅、木道の雨の痕、それから風の収まった感じが水面に映る空の感じにも良く出ていますね。
遠くの山、中ほどを歩く人、近くの花のバランスも良いですね。
鬱陶しい毎日ですが、今日は朝から晴れやかになりました。
訪れたことのあるすべての人にその解放感と空気感を思い出させてくれる癒しの絵と感じました。
驟雨の後の安心感、爽やかさ、その望みを強く持つ、今の気持ちに力をもらえます。