夕暮れ時のコスモスを描きました。
今回の練習課題は、“水にまかせる”の一つ、“色違いのグラデーション”です。
これも柴崎春通先生のyoutube水彩画講座 超基礎編の関連個所を、
何回も何回も拝見させていただきました。
先生の、デモ中のお言葉
「この多色のグラデーションは、とても使い勝手があるけど、練習しなければだめなんです。
やってみると思い通りにいかないこともあると思います。
でもあきらめないで!」
案の定むずかしく、ヤットコサの1枚であります。
何故失敗するのか、どうやら原因は次のようです。
先ずは、水にまかせきれず、修正したいところについつい筆を入れてしまい、
結局ムラが出来汚くなってしまう、いつものパターンです。
では、何故筆を入れるのか、失敗すること数枚のあと、ハタと気がつきました。
それは最初からしっかりした構想なしに描いているからだと。
グラデーションを作為するにしても、どんな色模様にするか、
最初からもっともっと細かく見積もったうえで筆を入れるべきところ、
その、描く前の構想が不十分でした。
2022.4.25付拙ブログで記しました「成竹」([註]をご参照下さい)が不十分なままの作業でした。
そして実はもう一つ、自分なりのテーマがありました。それは
グラデーションでは筆跡(ふであと)を残さないように心掛け、
逆にコスモスは筆跡を残すよう、一筆(ひとふで)を意識して描くことです。
前者はイマイチ、後者はマアマアかな、と。
なお、双方とも使用した筆は同じであります。
[註]
「成竹」の意味(辞書から)
(竹の絵を描くとき、脳裏に完全な竹の形を思い浮かべた後に筆をおろす意から)
かねてからもっているしっかりした心中の計画。成算。
青空及び夕日を浴びた雲の見事な色の変化、この味を出すのは仰る通り大変だったと思います。
それとは対照的と言うか主役のコスモス及びその周辺に生えている草草は見事に語り合っているのか踊っているのか生き生きとして楽しそうにすら感じます。
彼岸を過ぎ今、季節はまさに秋、赤色系のグラデーションに同系色のコスモスを配した構成は、俳句「秋の季語」をイメージしてしまいます。
難しい技術を工夫と練習で自分の身に着けていかれる、その努力は自分にはできない故、敬意を表しているものです。
この作品は、癒されるものの一つとして時々拝見させていただきます。