健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

科学研究費補助金

2010-10-20 06:04:37 | 研究
この時期、多くの大学教員は科学研究費補助金(通称、科研費)の申請書の作成に必死になっています。文部科学省が行う研究補助金で、助成金額は億単位のものから数百万円まで多様な研究種目が揃っています。研究者である大学教員は、自らの研究計画に応じた補助金制度を選択し応募することになります。この科研費にかかわらず、全ての研究助成金に言えることですが、とにかく申請しないことには助成金を獲得することはできません。まずは応募することが大切です。もちろん、応募するからには、問題提起とその問題を解決する適切な方法や実験計画、そして予算案が必要になります。科研費の場合、全ての研究種目に言えるのですが、目的と方法はかなりしっかりと記載することが要求されています。つまり、実験を実施して、結果を得ることができるか?報告書を提出できるか?そして一番大切なことは、きっと研究成果を世の中(つまり国民)に還元できるかどうか、これが問われているのだと思います。政府与党の方針で、来年度予算は一律10%の削減を基本とするとしています。そのため、科研費の予算が減額されそうになっています。実際、文科省の予算申請では10%の減額となっています。今年のノーベル化学賞を受賞した鈴木先生と根岸先生は基礎研究の大切さを訴え、特に鈴木先生は直接、菅総理大臣と政府に基礎研究の大切さを進言していただきました。さて、どうなりますか。確かに財政が厳しいのは十分理解していますが、科研費予算は数十年後の日本の未来をどの方向へ導くかを決めるといっても過言ではないでしょう。さて、どのような決断が出るでしょうか。注目していきたいと思います。
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