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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

習慣流産の危険性高める遺伝子発見

2011-02-03 08:08:47 | 研究
妊娠しても流産を繰り返す「習慣流産」の危険性を高める遺伝子が発見されたそうです(ASAHI.COM)。3回以上の流産を繰り返す「習慣流産」は全妊娠の1~2%とみられいます。こうした習慣性流産は染色体異常や感染症などがかかわっていると考えられていますが、多くは原因がわかっていないということです。血液が固まるのを防ぐたんぱく質である「アネキシンA5」に着目し、習慣流産の女性243人と、そうではない女性118人について調べたところ、流産を繰り返す女性ではアネキシンA5の遺伝子の6カ所で、流産しない人たちと比べて配列が異なっている割合が高かったそうです。配列が異なっている場合、アネキシンA5が十分に作られず、胎盤内で血液が固まりやすくなり、胎児が育たずに流産につながるというのです。ということは、この遺伝子を持つ人に抗凝固薬を投与すれば、習慣性流産を防ぐことが可能となるということです。こうした抗凝固薬はすでに広く使われており、今後は習慣流産の妊婦の遺伝子型を調べて配列の違いがあることが分かれば、流産を防げることになるということです。
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