心理ストレスを受けた時に体温を上昇させる神経回路が明らかになったそうです(財経新聞)。人間を含む多くの哺乳類は、心理ストレスを受けると体温・脈拍・血圧などが上昇するため、現代社会ではストレスによる高体温など、様々なストレス疾患が増えているのはご存知の方も多いでしょう。今回、人間関係ストレスの動物モデルである社会的敗北ストレスを与えたラットを用いて実験をおこなったところ、視床下部背内側部と延髄縫線核という脳内2箇所の神経細胞がストレス反応の発生に機能していることが分かったそうです。今回明らかになったストレス信号の神経伝達経路は、脳内のストレス信号を交感神経系へ伝えて、熱の産生や体温の上昇という生体反応を生み出すそうです。実験から、この神経伝達経路は、他にもストレス性の頻脈にも関わることが示唆されたそうです。強度の慢性ストレスを受けた時には、この神経伝達経路が過剰に活性化し、心因性発熱などのストレス疾患を引き起こす可能性が考えられるとも。
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