恐竜は、爬虫類のような変温動物でもなく、哺乳類や鳥類のような恒温動物でもなかったという論文が先日発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、大昔に絶滅した生物の代謝を調べるため、数種の恐竜の化石にみられる成長輪(年輪)を測定し、誕生から成体になるまでの成長パターンを推定したそうです。この結果と、絶滅種と現存種の両方を含むその他の動物400種の基準値との比較を行ったところ、恐竜の代謝速度は変温動物と恒温動物の中間に位置するとの結論に達したというこものだそうです。恐竜をマグロ、ある種のサメ、オサガメなどに最も近い代謝速度を持つ「中温動物(mesotherms)」という中間的なカテゴリーに分類。この種の動物は、体温を維持するために体内で生成された代謝熱に依存する場合がある一方で、別の場合には外部の気温に左右されることもあるそうで、こうした特徴は現代の動物にはあまりみられないものだそうです。科学者らは長年、恐竜は変温か恒温かをめぐり議論を重ねてきており、19世紀以降は生理学的な要因に基づき、恐竜恒温説に傾きつつあったそうです。同説への支持は、ヴェロキラプトルのような動きが速く活動力に富んだ恐竜の発見によって一層高まったそうです。というのは、十分なエネルギーを燃焼するためには、ヴェロキラプトルは恒温だったに違いないとするものからだそうです。今回の論文によると、恐竜は速すぎず遅すぎずの中間的な速度の代謝のおかげで、他の動物よりもはるかに体が大きくなり、生態系を支配できたのだというのです。恒温動物は通常、自身の体内温度を維持するために大量の餌を食べる必要があり、狩りを頻繁に行ったり、膨大な量の植物を食べたりしなければならないそうですが、恐竜は・・・・・。
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