1型糖尿病の治療薬として試験段階にある「スマートインスリン」について、マウス実験で有効である可能性が示されたとする研究論文が、Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)に掲載されたそうです。1型糖尿病の人は、血糖値を常に監視し、必要に応じてインスリン注射を打って血糖値をコントロールする必要があります。血糖値をうまくコントロールできないと、心臓疾患や失明などの合併症を引き起こすことがある他、死に至ることも。「Ins-PBA-F」と呼ばれる薬剤は、自然に分泌されるホルモンを化学的に組み換えたもで、持続時間は14時間。1型糖尿病のマウスを使った実験では、Ins-PBA-Fの1回投与で、食事摂取量相当の糖分が与えられたマウスの血糖値を自動的に繰り返し下げる可能性があることが示されたそうです。今後、最短で2年後の臨床試験開始を視野に入れているそうです。
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