健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

損傷した生体組織を再生する実験薬

2015-06-21 08:30:33 | 研究
実験薬を用いた治療で、マウスの損傷した肝臓、結腸、骨髄の組織を再生させることに成功したとの研究結果が、Scienceに掲載されたそうです。この治療法が人間でも有効に働くことが判明すれば、結腸疾患や肝疾患、もしくは一部のがんなどの重病を抱える患者の命を救えるかもしれないそうです。ですが、この研究はごく初期段階であり、人間での試験を実施できるようになるまでにはさらに多くの研究を重ねる必要があるそうです。この薬は、現在のところ「SW033291」としてのみ知られているようです。SW033291は、全ての人間にみられる遺伝子産物「15-水酸化プロスタグランディン脱水素酵素(15-PGDH)」の活性を阻害することができるそうです。この作用により、生理活性物質「プロプロスタグランジンE2(PGE2)」がより多く存在する状態を形成できるそうで、そしてPGE2は、さまざまな種類の組織幹細胞の成長を促し、治癒を促進するというのです。
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