控えめな量のチョコレートは心臓に良い可能性があることを示す暫定的な証拠が数万件のデータから示されたとの研究論文がHeartに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。約2万1000人を対象とした調査で、生活スタイルに関するアンケートを提出したほか、11年にわたる健康状態のモニタリングにも参加しているそうです。対象者の1日あたりのチョコレート消費量は、0~100グラムと幅広く、平均値は7グラム。チョコレートをよく消費する上位5分の1は、消費下位5分の1と比べ、心臓疾患を発症する可能性が12%、心臓発作では同23%とそれぞれ少なかったそうです。また大半は、抗酸化作用があるとされるフラボノイド含有率の高いダークチョコレートではなく、ミルクチョコレートを食べていたことに注目。フラボノイドだけでなく、カルシウムや脂肪酸といった、ミルクに関係する他の成分も、今回の結果を説明するものである可能性があるとしているそうです。しかし、あくまで観察に基づくもので、因果関係を示すことはできず、状況的な関連を表したに過ぎない可能性があることに注意が必要とも指摘。もう一つの疑問は「因果関係の逆転」。それは、心血管障害のあることを認識している対象者が、より健康的な食生活を心がけ、チョコレートの消費量を減らしていた可能性があるということ。ただ、合計13万人以上を対象とした別の研究を調査したところ、やはりチョコレートの定期的な消費には有益な関連が見られたそうです。一方、過剰なチョコレート消費は体重を増加させ、心臓に負担をかける恐れがあるとの指摘がるのも事実です。
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