健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

スーパー耐性菌

2016-07-05 08:30:00 | 研究
「最後の切り札」となるはずの抗生物質に対し、高い耐性を持つスーパー耐性菌への2人目の感染者が米国内で確認されたと先月27日に発表されたそうです(AFPBB NEWS)。Antimicrobial Agents and Chemotherapyに掲載された論文によると、抗生物質への耐性を引き起こす特異な遺伝子「MCR-1」が、米国New Yorkの患者の大腸菌株から発見されたということです。MCR-1遺伝子を含む大腸菌感染が米国内で初めて確認されたのは今年5月で、尿路感染症で入院したPennsylvania州の女性患者で、現在回復中だそうです。MCR-1遺伝子は、こうした感染症治療における最終選択薬とされている抗生物質「コリスチン」に対する耐性を細菌に獲得させるため、特に恐れられているもの。米国疾病対策センター(CDC)は先月、国内でスーパー耐性菌に迅速に対応するための医療機関ネットワークを構築する計画を発表。同ネットワークは今秋、始動する見込みとのこと。
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