バター、ラード、赤身肉などに含まれる飽和脂肪酸が、早死リスクを上昇させることを確認したとする、30年間に及ぶ研究結果がJAMA Internal Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。今回の研究における重要な発見の一つは、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸をより多く摂取している人ほど、同量のカロリーを炭水化物から摂取している人に比べて、死亡率が高いということだそうです。また、バター、ラード、赤身肉に含まれる飽和脂肪酸を、オリーブオイルや菜種油、大豆油などの植物性食品の不飽和脂肪酸に置き換えることは「健康上の大きな恩恵」となり、「食事に関する勧告の中心的メッセージとして掲げ続けるべき」効果をもたらす可能性があることも明らかに。研究は、医療従事者を対象に2~4年ごとに最長で32年間にわたり実施した食事、生活スタイル、健康などに関するアンケート調査に基づくものだそうです。健康に及ぼす影響に関しては、半硬化油製品であるマーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸が最も深刻だったそうです。今回の研究では、トランス脂肪酸の摂取量が2%増加することに、早死リスクが16%高まることと関連していることが明らかに。飽和脂肪酸については、摂取量が5%増加することに、死亡リスクが8%高まるという関連性も。一方で、不飽和脂肪酸の大量摂取については同量のカロリーを炭水化物から摂取するのに比べて、全体の死亡率を11~19%の範囲で低下させることに関連していたとも。ここでの不飽和脂肪酸には、魚油や大豆油、菜種油などに含まれるオメガ3やオメガ6などの多価不飽和脂肪酸も含まれているそうです。
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