運動が記憶力を活発にさせる可能性があるとする研究成果がJournal of Neurosciencesに掲載されたそうです(YOMIURI ONLINE)。記憶は、最初に脳の「海馬」と呼ばれる部分に保存されるものの、海馬は記憶容量が小さく、大脳皮質へ移って長期の記憶になるそうです。これまでの研究で、神経細胞が次々と作り出される「神経新生」という現象が、海馬で古い記憶を消す役割を担っていることを解明していたそうですが、今回の研究で、神経新生によって古い記憶が消されることで海馬の記憶容量が保たれていることを明らかにしたというもののようです。また、ラットを使った実験で、海馬の記憶容量を飽和させて新たに記憶できない状態から、神経新生によって新しい出来事を記憶できるようになるまでの期間を比べたところ、回転ケージで運動しながら暮らすラットは、そうでないラットに比べ、神経新生がほぼ2倍のスピードで進んだそうです。
https://www.yomiuri.co.jp/science/20180710-OYT1T50073.html
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