ヒトとチンパンジーは、意思決定や学習など認知機能をつかさどる大脳の前頭前野が同じように未熟な状態で生まれ、その後の生活環境に応じて発達することが明らかになったそうです(MSN産経ニュース)。チンパンジー3匹の脳内を生後6カ月から6歳まで半年に1回、磁気共鳴画像装置(MRI)で解析して発達過程を記録して、前頭前野のうち、神経細胞間の信号を伝える「白質」と呼ばれる神経繊維の束の割合を調べたそうです。生後6カ月のチンパンジーは大人に比べ、白質の割合が約4分の1で、3歳では半分程度であることが明らかになったそうです。これまでヒト特有と思われていた白質容積の拡大がチンパンジーでも確認できたということです。ヒトの場合、チンパンジーの生後6カ月と同じ発達段階の1歳では成人に比べて約3分の1、3歳のチンパンジーに相当する6歳では約75%で、ともに前頭前野が未熟な状態で生まれながら、乳児期のヒトはチンパンジーよりも白質の発達が著しいということです。この原因としては、ヒトは言語を身につけるなど、チンパンジーより複雑な生活環境の中で生きることが脳の発達に影響しているのではと考えられるようです。
加齢とともに記憶力が低下したり、学習能力が衰えたり、皆さん脳機能低下が気になりますね。そのための脳トレなどというドリルやゲームがヒットしました。でも、実際どの程度の効果があったのか不明な点もあるのではないでしょうか。こうした脳機能低下の一部は、学習や記憶を担う脳の領域「海馬」にある神経幹細胞は老化で数が減り、細胞を生み出す力も衰えることによると考えられています。老化した脳でも神経細胞の数を増やす仕組みがあることが明らかにされたそうです(毎日jp)。生後22カ月の老齢マウスと、9週間の若いマウスの海馬からアストロサイト細胞(神経幹細胞を支える細胞)を取り出して培養して比較したところ、老齢マウスのWnt3産出量は若いマウスの30分の1しかなかったそうです。さらに、マウスにトレッドミルというベルトコンベヤー上で毎日10分間2回ずつ走らせる運動を2週間続けたところ、運動前と比べてWnt3産出量は若いマウスで10~15倍、老齢マウスでは20~30倍と飛躍的に増えたそうです。このWnt3が増え、これが起点となって神経が新生するというのです。これまでも運動すると脳が活性化する事実は知られていましたが、老化で低下した神経を作る機能が復活し脳の「若返り」につながる仕組みを細胞レベルで解明したのは初めてのことですね。適度な運動しましょう。からだと脳の健康のために。
先日、豊橋創造大学大学院健康科学研究科主催の「第1回健康科学セミナー」が行われました。世界における宇宙医学研究の第一人者である大阪大学大学院医学系研究科教授の大平充宣先生をお招きして「宇宙医学から見た健康科学」と題してご講演いただきました。人間にとって過酷な宇宙環境で、どのようにしたら健康を維持できるのか。その対策を導きだすことが「宇宙医学」の目的です。いわば宇宙という環境を使った究極の予防医学が「宇宙医学」といえます。
豊橋創造大学大学院修士課程健康科学研究科生体機能学分野(生理学研究室)では大学院生を募集しています。
現在、当研究室では(1)骨格筋可塑性発現機構の解明、(2)組織幹細胞による再生機構の解明、(3)全身糖脂質代謝改善策、について最新の細胞分子生物学的手法を用いて検討を進めています。もちろん、宇宙医学も主な研究テーマの1つです。
これらの研究に興味がある方、あるいは「健康」に興味があり、やる気と実行力(根気)がある大学院生を歓迎します。文系、理系、出身学部を問わず広い分野からの応募をお待ちしています。詳細はお問い合わせください(長期履修制度やTA制度等大学院生支援制度も用意しています)。
もちろん、研究室の見学も大歓迎です。研究に多少でも興味のある方は、まずはお気軽にご連絡ください。
詳細は研究室HP(http://www.sozo.ac.jp/univ/rehabili/ori/lab/goto_katsumasa/index.html)をご覧ください。
平成24年度入学者選抜試験の日程は以下の通りです。
一般入試 一期 平成23年 9月 5日(月) 試験科目(小論文、英語、面接)
社会人入試 一期 平成23年 9月 5日(月) 試験科目(小論文、面接)
願書受付期間は以下の通りです(いずれも必着)。
一般入試 一期 平成23年 8月 8日(月)~平成23年 8月31日(水)
社会人入試 一期 平成23年 8月 8日(月)~平成23年 8月31日(水)
応募要項や願書締切など大学院の入試および全般的な事柄についての詳細は、本大学院HP(http://www.sozo.ac.jp/graduate/health-s/index.html)をご参照ください。
お気軽にお問い合わせください。二期以降の試験日程などについても本大学院HPをご参照ください。
連絡先
豊橋創造大学大学院健康科学研究科
生体機能学分野
後藤勝正
〒440-8511 愛知県豊橋市牛川町松下20-1
E-mail:goto「アット」sozo.ac.jp(「アット」の部分は、@に変更してください。)
豊橋創造大学入試広報センター
TEL:050-2017-2100
たくさんのご応募お待ちしています。
豊橋創造大学大学院修士課程健康科学研究科生体機能学分野(生理学研究室)では大学院生を募集しています。
現在、当研究室では(1)骨格筋可塑性発現機構の解明、(2)組織幹細胞による再生機構の解明、(3)全身糖脂質代謝改善策、について最新の細胞分子生物学的手法を用いて検討を進めています。もちろん、宇宙医学も主な研究テーマの1つです。
これらの研究に興味がある方、あるいは「健康」に興味があり、やる気と実行力(根気)がある大学院生を歓迎します。文系、理系、出身学部を問わず広い分野からの応募をお待ちしています。詳細はお問い合わせください(長期履修制度やTA制度等大学院生支援制度も用意しています)。
もちろん、研究室の見学も大歓迎です。研究に多少でも興味のある方は、まずはお気軽にご連絡ください。
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脳と脊髄は中枢神経と呼ばれています。中枢神経は、一度傷つくと元に戻すのが難しいとされています。しかし当然、中枢神経も傷つきます。例えば、脳卒中や脊髄損傷です。中枢神経は再生が難しいため、こうした損傷が発生してしまうと回復がなかなか期待できないということになります。でも、傷ついた中枢神経の再生に役立つと考えられるたんぱく質が発見されたとそうです(ASAHI.COM)。どういうことかというと、嗅覚は中枢神経の中では比較的再生しやすい性質があります。その性質の由来を調べたところあるたんぱく質が特定いされたというのです、このたんぱく質を「LOTUS(ロータス)」と名付けた。脳には神経の形成を妨げる仕組みがあるそうですが、LOTUSはこの仕組みを阻害し、結果として神経の形成を促しているそうです。このたんぱく質は、他の神経細胞の修復を促進する可能性があるということです。
背の高い女性ほどがんになりやすいとする論文が発表されました(YOMIURI ONLINE)。驚きのニュースですね。イギリスの50~60歳代の女性130万人を対象に1996年から2001年にかけ行われた大規模な健康調査のデータを統計分析し、10種のがんと身長に相関があることを確認したそうです。身長が10センチ高くなるごとに、がんになる危険性が16%上がるというものだそうです。おそらく、背を伸ばす成長ホルモンなどが、がんにも作用しているためと考えられるということです。男性でもこうした傾向が報告されているそうです。ただし、がんには身長以外に喫煙、生活習慣など多くの要因があり、背が高いからといって心配する必要はないということです。でも、衝撃的な研究結果ですよね。驚きです。
JFLのサッカー選手が練習中に倒れ、そのまま息を引き取ったというニュースは、ある意味衝撃を与えました。それは、運動は健康に良いという何となく考えている概念が打ち崩されたような感覚だからではないでしょうか。特に、亡くなったサッカー選手は元日本代表選手で、もちろん現役選手。そして年齢も30代半ばという若さ。言うまでもなく、肥満もなくけきちんとメディカルチェックも受けていました。高血圧をはじめ生活習慣病もなく、喫煙習慣もなかったそうです(YOMIURI ONLINE)。心電図も安静心電図だけでなく負荷心電図(運動中の心電図検査)も行っていたようで、心臓に負荷がかかった場合でも異常は検出されなかったというのです。ある意味で健康の象徴でもあるプロスポーツ選手の突然死。過去に例がないという訳ではありませんが、大きな衝撃であることは間違いありません。でも、ではどうすれば健康な生活を送れるのでしょうか?健康な生活つまりとは必ずしも長寿であるとは限らないということと頭ではわかっていますが。でも、ある日突然やってくると考えると・・・・・。何とも言えないですね。松田選手にはご冥福を祈ります。
野菜などに含まれる食物繊維を多く食べる女性ほど脳卒中や狭心症、心筋梗塞などの循環器病のリスクが低くなることが明らかになったそうです(ASAHI.COM)。岩手県などの45歳以上の男女約8万7千人を約10年間、追跡調査した結果だそうです。男女別に食物繊維の摂取量の少ない順に同人数ずつ5グループにわけ、脳卒中などの発生頻度を比較した結果、女性では1日の食物繊維摂取量の推計が平均8グラムと一番少ないグループに比べ、摂取量の一番多いグループ(同22グラム)は循環器病の発症リスクが35ポイント低かったそうです。海藻類に含まれるような水溶性の食物繊維より、ゴボウなどに含まれる水に溶けない食物繊維の方が、脳卒中のリスクを下げる効果が高いこともわかったそうです。やはり、野菜をたくさん食べるのは良いことなのでしょうね。ちなみに、男性でも非喫煙者には同じ傾向がみられたそうです。では、喫煙者では関係ない?? もう少し詳細な情報が欲しいところですね。
今年は、6月と7月の猛暑の影響か、あるいは節電の影響か、熱中症患者が増えていると報道されています。この熱中症は、体温調節の不具合によって生じ、その原因は高温多湿が代表的なものと知られています。もちろん、他の要因もあります、例えば肥満や高齢などです。薬物なども影響します。こうした環境因子が熱中症の主な原因というのが一般的な考え方でしたが、遺伝的に熱中症になりやすい人がいるというニュースが報道されました(YOMIURI ONLINE)。高熱や意識障害に陥った患者の約半数が、特定の遺伝子の型を持っていることが明らかになったというのです。これは、熱中症の重症化にかかわる体質が明らかになったは初めてで、熱中症の予防や治療につながると期待されます。この遺伝子は、エネルギー産生に関係する酵素を作る「CPT2」という遺伝子だそうです。遺伝子の塩基配列が1か所だけ違う型を持つ人は、40度以上の高熱が続くと酵素が不安定になってエネルギーを作れなくなり、インフルエンザ脳症になりやすいことは明らかになっているそうです。東京医科大学病院に40度の高熱、意識障害または熱けいれんの重篤な熱中症で運ばれた11人を調べた結果、死者1人を含む5人(45・5%)がこの型の遺伝子を持っていたそうです。調べたいという人が殺到するのではないでしょうか。
驚きのニュースです。血圧調節に関わるタンパク質が発見されたというのです(YOMIURI ONLINE)。TRIC-Aというタンパク質で、このタンパク質は血管を構成する細胞で情報伝達に関与しているそうです。このタンパク質を作れなくすると、血管収縮を調節できなくなり、高血圧になるというのです。TRIC―Aの遺伝子について、30~59歳の高血圧患者と45歳以上の健康な人をそれぞれ約1100人ずつ調べたところ、高血圧患者の7%と健常者の4%に、遺伝子の特定部位にわずかな変異がみられたそうです。この変異がある人は、ない人と比べて、高血圧の発症率が18%も高かったというのです。ここまでダイレクトな作用を持つタンパク質の発見は初めてではないでしょうか。今後、より効果的な降圧剤の開発につながりそうですね。
細胞の中に通常1つある核。遺伝情報が書き込まれた染色体が収められていますね。その核の中に核小体と呼ばれる部分があります。顕微鏡で観察すると少し色の濃い部分です。その核小体の中に、PICT1と呼ばれるたんぱく質が存在することが明らかになりました(YOMIURI ONLINE)。正常な細胞の場合、PICT1はタンパク合成を行うリボゾームたんぱく質と結合しているらしいのですが、PICT1を消失させると、リボゾームたんぱく質ががん細胞の増殖を抑制する「p53」と結合し、p53の働きを活性化させることがわかった。p53はがん抑制遺伝子と呼ばれています。PICT1はこの働きを調節しているということになります。がん患者のPICT1と生存率の関係も調査したところ、食道がんではPICT1が少ない患者の5年後の生存率が1・7倍に、大腸がんでは1・3倍になることが確認されたそうです。つまり、がんの進行を左右するメカニズムにPICT1が深くが関わっているということです。この発見は、がん生存率を高める新薬の開発につながる可能性がありますね。