健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

枕が変わると寝られない!?

2016-07-04 08:30:02 | 研究
枕が変わると眠れない、という悩みを抱える人は数多く存在するそうですが、なぜ枕が変わると眠れなくなるのかという疑問を解明した論文が、Current Biologyに掲載されたそうです(財経新聞)。若く健康的な男女に二度、宿泊施設に泊まってもらい、脳の微小な磁場の変化を専用の装置で測定し、右脳と左脳での活動の違いを比較したそうです。なお、この宿泊施設に泊まるのは全員初めてであったそうです。一度目の宿泊では、右脳と左脳の動きに違いが見られたそうです。ノンレム睡眠と呼ばれる深い眠りの際に、左脳が右脳よりも活発に活動していたそうです。活発に活動していた左脳は、外部からの状況の変化に反応を示す部位だそうです。左脳が活発に活動していたことによって寝られないといった症状を引き起こしているものと考えられるそうです。研究では、睡眠中に異音を聞かせる実験も行われた。左脳と直接繋がる右耳から聞かせた時に目覚める回数が多かったとも。さらに一週間後同じ実験を行うために同じ宿泊施設に泊まってもらったそうですが、左脳と右脳で大きな違いは見られなかったそうです。これは施設の環境に脳が慣れたと考えられるそうです。そのため、通常通りの睡眠が出来たものと考えられると。睡眠中に脳の左右一方が活動を続ける現象は、クジラやイルカ、渡り鳥などと同じだそうです。これらの動物の共通点は移動中にも眠るということだそうです。そうすることで、クジラやイルカは溺れることを回避し、渡り鳥は墜落を回避しているものとされているそうです。今回の研究で、人間もこれらの動物と同じ現象が起きていることがわかったそうです。
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睡眠不足でも脳への刺激で記憶力がアップ

2016-07-03 08:30:50 | 研究
睡眠不足時に大脳新皮質に刺激を与えると記憶力が向上することを発見したという発表があったそうです(財経新聞)。睡眠には、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム催眠)があり、眠りにつくと、まずノンレム睡眠が現れ、次にレム睡眠へ移行。約90分周期で1晩に4~5回、繰り返されるとされています。このような睡眠には、起きているときの知覚体験を記憶として定着させる機能があるとも。この機能は、睡眠時の脳内の内因的な情報により知覚記憶が定着すると考えられているそうです。しかし、具体的にどの脳回路が知覚記憶の定着に関与するかは不明だったそうです。今回、マウスによる動物実験で学習直後の断眠時に大脳新皮質を再活性化させることで、睡眠不足であっても知覚記憶を向上させられることを証明したそうです。知覚記憶を定着させるには、睡眠不足の状態であっても記憶力の低下を脳刺激によって補えることが明らかに。今後は、さらに臨床に適用できるように改良することで、睡眠障害による記憶障害の治療方法の開発に応用できるそうです。
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鳥類の「賢さ」

2016-07-02 08:30:02 | 研究
小さな脳を持つ鳥の「賢さ」は謎だったそうですが、このほど鳥の脳には高い密度で脳神経が存在することが霊長類と同程度の認識能力を持つことに寄与している可能性があるとする研究論文が米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表されたそうです(AFPBB NEWS)。コンゴウインコの脳はクルミ程度の大きさしかないが、レモン程の大きさのマカクザルの脳より、その前脳部分により多くの神経、もしくは脳神経細胞が集まっているそうです。研究では、小さなスズメから体長1.8メートルのエミューに至るまで、さまざまな大きさの鳥20種のそれぞれの脳神経を調査。鳥類は、餌を取ったりその他の問題を解決したりするために、道具を作ったり使ったりすることができる他、鏡に映った自らを認識したり、未来の必要性に向けて計画的に動いたりすることもできるそうです。これらの認識能力については、以前は霊長類にしかないとされていたもの。オウムや鳴き鳥(鳴禽類)の脳には、同程度の大きさの霊長類に比べて2倍、ラットやマウスに比べて2~4倍の神経が存在しているそうです。知性と神経の数との関連性は確立されてはいるわけではないそうです。ただ、脳の大きさでははるかに上回る哺乳類より、同じ数の神経を有する鳥の脳の方が、重量毎の「認識力」がより大きい可能性があるということです。
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尿から家庭用ガス作る装置

2016-07-01 08:30:13 | 研究
人間の尿をバイオガスに変え、シャワーや料理に使う熱源として利用することを可能にする装置を、メキシコ人エンジニアが開発したそうです(AFPBB NEWS)。開発した試作品は、幅20センチほどの四角い透明なアクリル製の箱でできているそうです。内部にはステンレス鋼の電極が取り付けられており、中に尿を注ぎ込んで電気を通すと酸素と水素に分離され、後者がバイオガスに。容器を家庭の配管に接続すれば、台所や浴室で使われる水をバイオガスで加熱できるそうです。バイオガスは無臭のため、食べ物やシャワーの湯に尿の臭いがつく心配もなく、容器は完全に密閉されており、臭気が漏れることはないそうですが、容器を洗浄する際には臭いに耐えなければいけないとも。また、尿意をもよおした際、男性ならば、装置とチューブでつながった特殊な便器に排尿すれば良いが、女性の場合は一度別の容器に排尿した後、尿を装置に注ぎ入れなければならないそうです。この装置を使えば、宇宙に滞在する飛行士らが緊急時に自分の尿から酸素を生み出すことも可能だということです。
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