◆ ひょうきん男・・先ずは中畑選手。冗談やダジャレが流行語になってしまう天性の明るさでチームリーダーにはもってこい。オープン戦では原やクロマティを抑えて四番の座にすわっているが成績の方は今一つ。「打とう、打とうと前のめりになってしまって…(中畑)」とひょうきんさは影を潜めている。そこでにわかにクローズアップされ始めたのがクロマティ選手。片言の日本語で「サムイネ、サムイネ。デモ、ゼッコウチョウ」と大声で叫び笑いを誘う。試合前には両腕を組んで仁王立ちする阿野コーチの真似をしてナインの喝采を浴びた。目下の所、ひょうきん No,1は中畑を抜いてクロマティだ。
◆ 気配り・・オープン戦で日本各地を移動する際に多くの人が本を持参するが堀内コーチは『気配りのすすめ』を手放さない。この先2~3人に二軍落ちを通告しなければならない。これまでもただ一言「二軍へ行け」と言うだけではなく落とされる選手の気持ちを慮り、なるべく丁寧に理由を述べるようにしてきた。そこで参考にしているのが『気配りのすすめ』だ。選手を気遣う親心。あの " 小天狗 " が相手の気持ちを考えて何度も読み返しているなんてサバイバル競争真っ只中にいる選手同様に首脳陣も戦っているのだ。
◆ マメ・・ドラ1の上田選手。真面目な性格だけに練習も人一倍やっている。毎日のスイング数も優に300回を超える。当然のように左手に9個、右手に6個と手のひらは計15個のマメだらけ。ある意味 " 勲章 " ではあるが治りかけてはまたできるの繰り返し。痛みのせいでフルスイングが出来ない悪循環に陥っている。
【 センバツ随想録:槙原寛己 】
センバツで思い出すのは雨ですね。昭和56年の第53回大会に出場しました。1回戦は金村(近鉄)がいた報徳学園に5対3で勝ち、2回戦は御坊商工。報徳にも勝ったし自分はその大会の No,1速球投手と紹介されていたから勝てるだろうと思い上がっていました。結果は0対4と完敗でした。雨の中での試合で足元がグチャグチャで制球が思い通りにならなかったのを憶えています。言い訳がましくなりますが負けた気はしなかったですね。でも相手も同じ条件でしたから単純に力不足だったと今は思っています。
【 試される男:金城基泰 】
開幕一軍を勝ち取る為に若手はサバイバル競争真っ只中だが、このベテラン投手も例外ではない。南海から移籍して来たが一軍入りを保証されている訳ではなく必死に戦っている。3月20日、岡山での阪神戦に登板し1イニング・無安打・2奪三振と抑えた。グアム、宮崎と調整遅れが目立ったがここにきて存在感を増してきた。王監督や堀内コーチも「やってくれそう」と一安心。本人は「出来過ぎ。僕はスロースターターなので調整遅れの焦りは無かった」とベテランの余裕を見せた。
【 投手コーチに聞く、今季の投手陣はどうなる? 】
聞き手…オープン戦も後半に入りそろそろ一軍メンバーは決まりますか?
堀 内…水野が肩痛で離脱して今は13人。あと2~3人が下(二軍)に行く
聞き手…現時点で開幕一軍が決定しているのは誰ですか?
堀 内…江川・西本・加藤・槙原・斎藤・鹿取・角・カムストックの8人は確定
聞き手…そのカムストックはどうですか?
堀 内…先日の阪急戦は6回・4安打・2失点はまずまず。失点も自責点はゼロだし合格点だよ。ウチの先発陣は
右ばかりだから左が1枚加わるのは大きいよ
聞き手…やはり問題はリリーフ陣ですか?
堀 内…角の復活が鍵だね。去年の今頃よりは数段良いけどベストの状態にはまだまだ。それから鹿取の疲労が
取れているかが気になる。昨年あれだけ投げた反動は必ず出ると思っている
聞き手…金城は?
堀 内…ベテランだからね、調整は任せている。抑えで使えれば楽になる
聞き手…今季の星勘定を
堀 内…去年の予想(最高で100勝、最悪で65勝)が大ハズレだったので勘弁して下さい(笑)