
筆者のカメラの腕がからきし駄目で、このブログ記事の写真の色味が完全に失敗しており、果澄さんには悪いことをしました。
蛍光灯と電球が併用されたギャラリーでのホワイトバランスはむずかしいんですが、言い訳はわれながら情けないです。
次と末尾に関連のユーチューブ映像を貼っておいたので、そちらで、目のバランスを取り戻してください。
あと、これもうかつだったのですが、イラストレーターのときは
Atelier "KASUMI" / 果澄
画家・アーティストとして発表するときは
鈴木果澄
という名義を使い分けているんですね。
ほかに「Blakiston( blakiston.jp )」というユニットでも作品を発表しています。
イラストレーターとしては、NHK「きょうの料理」オープニング映像や、ミュンヘンクリスマス市のメインビジュアルなどを過去に手がけており、目にした人も多いでしょう。
今回はアート寄りの展示です。
墨などで着彩した和紙を、5枚の透明な板に挟んで奥行き感を出した絵画(といっていいのかな)。
流木に陶片を継ぎ足した立体。
薄い紙を活用し、詩行が印字されたページと、絵のページと、空白のページがある本のかたちの作品(手にとって読むことができます)。
この三つがおもな表現形態でした。
本人は、ほぼ3年ぶりの個展ということを気にしていましたが、筆者は老人なので、ついこないだ見たばかりのような気がするんですよね。。。
あまり安直なまるめかたをしたくないのですが、鈴木果澄さんの作品には「北方性」を感じます。
ぱっと見では、誰にも似ていない。いわゆる画壇系絵画でもないし、現代アートとよばれる世界のものともちょっと異なるような気がします。鈴木果澄名義の場合は、一般的なイラストレーションとも異なります。
しかし、精神的な気圏という観点でいえば、星野道夫の写真・文章とか宮沢賢治の童話を思い出させるのはなぜなんだろうと思います。表層的にはあまり類似していないのですが、それらには「精神の北方」があるように感じるのです。
クマやシカ、クジラ、オオカミといった生き物たちの息遣いがすぐそこに感じられるような作品の数々。
そして、それらの動物たちは、たやすく地形や木々と同化してしまうのです。
この3枚目の画像の作品は「鯨森」に着想を得ているそうです。
鯨森とは、彼女が学んだ札幌デザイナー学院のすぐ前、大通公園9丁目附近の木立のことをさす、昔からある言葉です。
大通公園の1丁目から12丁目までの間、木がたくさん生い茂っているのは9丁目だけで、遠くから見るとクジラのように見えるために、そういう名がついたといいます。
オオカミというのは、実際にいる動物というよりも、作者の想像力の世界(それが「庭」なのでしょう)にすむ生き物なんだろうと思います。
だから、この個展会場でも、彼女の編み出した画像を見ているというよりも、なんだか、自分の心の声に耳を傾けているような気分になってくるのです。
寒さのきびしい冬の路をひとり歩んでいる自分の…。
2021年12月2日(木)~27日(月)午前11時~午後7時(最終日~正午)、土日休み
グランビスタギャラリー サッポロ(中央区北1西4 札幌グランドホテル 本館1階)
□ www.kasumisuzuki.com
□ http://blakiston-kasumi-note.blogspot.com/
□ブログ「風と星をさがす旅」 http://kasumiart.exblog.jp/
過去の関連記事へのリンク
■鈴木果澄個展「ある神話のはなし - 九十九山」 (2019)
■鈴木果澄個展 ある神話のはなし 二、その先に在った風景のはなし。 (2018)
■鈴木果澄個展 ある神話のはなし (2016)
■北海道文化財団アートスペース企画展Vol.18 果澄展「Esperanto」(2014)
●果澄さん、テレビに相次ぎ出演予定
■KASUMI Exhibition “START LINE”-光と影の世界-(2009年9月) ■続き
■専門学校札幌デザイナー学院 卒業制作展(2008年2月)
■ウィズユーカード、果澄さんがデザイン
■えとのウィズユーカード
蛍光灯と電球が併用されたギャラリーでのホワイトバランスはむずかしいんですが、言い訳はわれながら情けないです。
次と末尾に関連のユーチューブ映像を貼っておいたので、そちらで、目のバランスを取り戻してください。
あと、これもうかつだったのですが、イラストレーターのときは
Atelier "KASUMI" / 果澄
画家・アーティストとして発表するときは
鈴木果澄
という名義を使い分けているんですね。
ほかに「Blakiston( blakiston.jp )」というユニットでも作品を発表しています。
イラストレーターとしては、NHK「きょうの料理」オープニング映像や、ミュンヘンクリスマス市のメインビジュアルなどを過去に手がけており、目にした人も多いでしょう。

墨などで着彩した和紙を、5枚の透明な板に挟んで奥行き感を出した絵画(といっていいのかな)。
流木に陶片を継ぎ足した立体。
薄い紙を活用し、詩行が印字されたページと、絵のページと、空白のページがある本のかたちの作品(手にとって読むことができます)。
この三つがおもな表現形態でした。
本人は、ほぼ3年ぶりの個展ということを気にしていましたが、筆者は老人なので、ついこないだ見たばかりのような気がするんですよね。。。

あまり安直なまるめかたをしたくないのですが、鈴木果澄さんの作品には「北方性」を感じます。
ぱっと見では、誰にも似ていない。いわゆる画壇系絵画でもないし、現代アートとよばれる世界のものともちょっと異なるような気がします。鈴木果澄名義の場合は、一般的なイラストレーションとも異なります。
しかし、精神的な気圏という観点でいえば、星野道夫の写真・文章とか宮沢賢治の童話を思い出させるのはなぜなんだろうと思います。表層的にはあまり類似していないのですが、それらには「精神の北方」があるように感じるのです。
クマやシカ、クジラ、オオカミといった生き物たちの息遣いがすぐそこに感じられるような作品の数々。
そして、それらの動物たちは、たやすく地形や木々と同化してしまうのです。
この3枚目の画像の作品は「鯨森」に着想を得ているそうです。
鯨森とは、彼女が学んだ札幌デザイナー学院のすぐ前、大通公園9丁目附近の木立のことをさす、昔からある言葉です。
大通公園の1丁目から12丁目までの間、木がたくさん生い茂っているのは9丁目だけで、遠くから見るとクジラのように見えるために、そういう名がついたといいます。
オオカミというのは、実際にいる動物というよりも、作者の想像力の世界(それが「庭」なのでしょう)にすむ生き物なんだろうと思います。

だから、この個展会場でも、彼女の編み出した画像を見ているというよりも、なんだか、自分の心の声に耳を傾けているような気分になってくるのです。
寒さのきびしい冬の路をひとり歩んでいる自分の…。
2021年12月2日(木)~27日(月)午前11時~午後7時(最終日~正午)、土日休み
グランビスタギャラリー サッポロ(中央区北1西4 札幌グランドホテル 本館1階)
□ www.kasumisuzuki.com
□ http://blakiston-kasumi-note.blogspot.com/
□ブログ「風と星をさがす旅」 http://kasumiart.exblog.jp/
過去の関連記事へのリンク
■鈴木果澄個展「ある神話のはなし - 九十九山」 (2019)
■鈴木果澄個展 ある神話のはなし 二、その先に在った風景のはなし。 (2018)
■鈴木果澄個展 ある神話のはなし (2016)
■北海道文化財団アートスペース企画展Vol.18 果澄展「Esperanto」(2014)
●果澄さん、テレビに相次ぎ出演予定
■KASUMI Exhibition “START LINE”-光と影の世界-(2009年9月) ■続き
■専門学校札幌デザイナー学院 卒業制作展(2008年2月)
■ウィズユーカード、果澄さんがデザイン
■えとのウィズユーカード