※タイトルを少し変えました
選ばれたのは千歳市の札幌大谷大2年、船井勇佑さん。なんと19歳です。
水彩画部門の協会賞受賞は初めてとのことです。
北海道新聞データベースをさかのぼって見ても、10代の協会賞や記念賞(5年に1度の節目の年にもうけられる)の受賞者はいません。
事務局に問い合わせると、正確な記録はないが、確かに聞いたことのない若さだ―というのは間違いないようです。
しかし、なんだかひっかかります。
過去の図録を見返して、分かる範囲で調べてみました。
すると、1953年の協会賞を受賞した小松清が、35年(昭和10年)の生まれであると、過去の展覧会図録(市立小樽美術館の「北海道美術II・戦後の転換期」)に記されていたのです。
小松清は小樽在住で、抽象画家として活躍しました。
道展では52年に奨励賞。54年に会友に推挙され、55年に新会員という早熟ぶりでした。
その後、73年に、渡辺伊八郎らと「北海道抽象派作家協会」を旗揚げしますが、82年に亡くなっています。
岡部昌生さんや米谷雄平さんら、その後道展とたもとを分かつことになる美術家らの多くは20代前半で協会賞を受けています。
船井さんが今後どのような画業を展開するか。楽しみです。
展覧会は19日から11月5日まで、札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)で開かれます。