goo blog サービス終了のお知らせ 

北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

■ウリュウユウキ個展 white,and (2014年7月16日~28日、札幌)

2014年07月23日 23時23分23秒 | 展覧会の紹介-写真
 
 精力的に活動している札幌のフォトグラファー、ウリュウユウキさんは、一昨年からギャラリー犬養での個展を始めた。筆者がこの会場でウリュウさんの個展を見るのは初めてであり、また、銀塩モノクロが大半だったウリュウさんのカラー作品を見るのも、初めてのことである。

 また、会場入り口には「写真撮影OK」の旨が表示してある。グラフィックデザインにまつわる仕事も手がけているだけに、パネルはきれいにまとめられている。
 ところが、その表示に安心して会場で写真を撮ったとしても、その写真を見ただけでは、会場の構成を直感的に把握するのは、実は非常にむずかしい。
 やはり、このブログをチラ見しただけで「行ったような気になる」のではなくて、できることなら会場に足を運んでいただきたいと思うのである。

 今回のウリュウさんの個展は、一般的な写真展の構成になっている部分もあるが、インスタレーション的な展示でもあるのだ。

 中央にはスライドで写真60枚が投影されており、また天井などからは細長い紙にプリントアウトされた緑色の写真が計6枚つり下げられている。

 そして、なかでも目立つのは、冬の風景のモノクロ写真を壁に貼り、その少し手前に、同じ場所を春や夏にカラーで撮影した写真をつり下げているという趣向だ。
(この展示手法を、会場写真から一発で理解するのはなかなかむつかしい)



 たとえば、左側の写真は、豊平川の南七条大橋附近から対岸の豊平区方面を望んだ図。
 また、右側は、札幌駅前のESTAの2階部分にある回廊テラスでシャッターを切っている。

 夏は周辺の情景も写っているが、冬は雪に視界を遮られ、ぽつんと街灯が見えているだけだ。



 「冬と夏を対比する」というウリュウさんの狙いであれば、隣同士に並べて陳列すれば事足りるのかもしれない。
 しかし、今回の個展のように、2点を前後に配置すれば、立つ位置によって、並べて見ることもできれば、重ね合わせて見ることもできるのだ。

 重ね合わせて見ることで浮かび上がってくるのは、やはり、北国の冬の風景の特殊性である。
 冬景色は、これまでもウリュウさんが数多く撮ってきたのだが、こういう展示形式で展開すると、あらためて、見る側に迫るものがある。

 


 おそらく昔は押し入れであったスペースには、ウリュウさんとしてはめずらしいカラー写真が並ぶ。

 「モノクロ写真はやれるかぎりやっていきたいんですけど、いろんな見せ方とか素材があれば、取り入れていくのもいいんじゃないかと。もともと映像は好きですし」
とウリュウさん。
 けっして、銀塩原理主義者ではないのだ。




 こちらは、静けさの際立つ、いつものウリュウさんらしいモノクロの冬景色。

 昼と夜では光の入り具合がまったく異なり、また違った様相を見せてくれそうな個展だ。


2014年7月16日(水)~28日(月)午後1時~10時30分、火休み
ギャラリー犬養(豊平区豊平3の1)




・地下鉄東西線「菊水」駅から約590メートル、徒歩8分
・中央バス「豊平橋」停留所から約250メートル、徒歩4分
(駐車場あり)


http://www.yuukiuryu.com/whiteand/


□ウリュウさんのblog「豊平橋停留所」 http://blog.yuukiuryu.com/

PHOTOGRAPH EXHIBITION MOVE 3 part1 (2010)

さっぽろフォトステージPart2 (2009)
さっぽろフォトステージPart1 (2009)
東川フォトフェスタ Myカメラアングル写真展(2009年8月)
ウリュウユウキ写真展 Today(2009年4月)
写真展「charactor」(2009年2月)

500m美術館(2008年11月)
光を編む この言葉に触発された13名の作家達が織りなす世界(08年11月)
さっぽろフォトステージ (08年11月)
2008小樽・鉄路・写真展
ウリュウ ユウキ『南11条西13丁目停留所』 (08年5月)
ウリュウユウキ写真展「春を迎えに行く」chapter 1-夜を越えて(08年4月)
『カナコ雪造カンパニー』~除雪原風景へのオマージュ~(08年1月)

「旅をするフィルム-LIKE A ROAD MOVIE-」ウリュウユウキ写真展 (07年11月)
2007 小樽・鉄路・写真展
Railway Story 衣斐隆・ウリュウユウキ写真2人展(07年7月)
個展「思いは旅をする」 (07年5-6月)
春展(07年4月)
“SAPPORO”PHOTOS... (07年2月)

kanecho party(06年12月)
写真展19761012(06年10月)
二番街de ddd ART(06年9月)
小樽鉄路写真展(06年8-9月)
his life,her life,this life -まちの記憶と記録展-(06年7月)

04年3月の写真展
2003 小樽・鉄路・写真展
02小樽・鉄路・写真展


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。