
(承前)
札幌彫刻美術館は毎年冬、所蔵する本郷新の作品を紹介する展覧会を開いているが、2012年からは、展覧会スペースの一角で、若手彫刻家のミニ個展を開催している。
単なる所蔵品展なら足を運ばないであろう美術ファンも、この「In My Room」シリーズが始まってからは、せっせと冬の彫刻美術館に行くようになったのではないだろうか。
今回は梶田みなみさん(札幌)。道展や、教育大生の展覧会などでも、このタイプの作品しか見た記憶がない。
森の中のふしぎな生物を想像力豊かに表現した、ということ以外には、ほとんど説明不要だと思われる。
ただ、彼女自身による説明が、会場にあったので、そこからいくつか抜き書きする。

細い脚が何本も生えているのは「もりまもり」。

タムタム

カサビラボウシ

これは、新種とのこと。
天井から、つららのように垂れ下がっている。

もきんちゃん
あちこちに、寄生するイソギンチャクのように配置されているのは、ヘノピィ。
このほかにも、いろいろな植物が生えているようだ。
つたない感想を少し加える。
従来型の彫刻は、モティーフの多くが裸婦など現実に存在するものだった。その点、梶田さんの作品は、現実に対応するものではないので、「これは似ている」「本物が持つ感じが出ている」などの価値基準から自由でいられるのは、すばらしい。ひそかに、トクをしているだろう。
独自の世界だが、どうしても「風の谷のナウシカ」に登場する「腐海」を思い出してしまう。
あと、會田千夏さんの絵にも似ていると、筆者は思う。
(追記。これはもちろん、盗作とか影響関係とかそういうことを言ってるわけではなく、何かしら「時代の空気」のようなものがあるのではないかということです)
なお、In my room シリーズは、今週から佐々木仁美さんの登場です。
2014年12月13日(土)~2月15日(日)午前10時~午後5時(入館~4時30分)、月曜休み
本郷新記念札幌彫刻美術館(中央区宮の森4の12)
一般 300(250)円、65歳以上 250(200)円、高大生 200(100)円、中学生以下無料。※かっこ内は10人以上の団体料金
□ http://www.hongoshin-smos.jp/
□Facebookページ https://www.facebook.com/inmyroomsapporochobi
□twitter https://twitter.com/sapporochobi
・地下鉄東西線「西28丁目」駅で、ジェイアール北海道バス「循環西20 神宮前先回り」に乗り継ぎ、「彫刻美術館入口」で降車。約620メートル、徒歩8分
・地下鉄東西線「円山公園」駅で、ジェイアール北海道バス「円14 荒井山線 宮の森シャンツェ前行き」「円15 動物園線 円山西町2丁目行き/円山西町神社前行き」に乗り継ぎ、「宮の森1条10丁目」で降車。約1キロ、徒歩13分
札幌彫刻美術館は毎年冬、所蔵する本郷新の作品を紹介する展覧会を開いているが、2012年からは、展覧会スペースの一角で、若手彫刻家のミニ個展を開催している。
単なる所蔵品展なら足を運ばないであろう美術ファンも、この「In My Room」シリーズが始まってからは、せっせと冬の彫刻美術館に行くようになったのではないだろうか。
今回は梶田みなみさん(札幌)。道展や、教育大生の展覧会などでも、このタイプの作品しか見た記憶がない。
森の中のふしぎな生物を想像力豊かに表現した、ということ以外には、ほとんど説明不要だと思われる。
ただ、彼女自身による説明が、会場にあったので、そこからいくつか抜き書きする。

細い脚が何本も生えているのは「もりまもり」。
森を守っている生物です。
生まれたときはとても小さいですが
大人になると 2m程の高さにまで成長します。
視力が低く、視界がはっきりしないため
目がたくさんあります。
とても優しい性格です。

タムタム
大きさもかたちもさまざまですが、これらは全部木です。
森の中に生えている場所によって色が違います。
ここでの色以外に、黄色や黄緑、ピンクのタムタムもあります。

カサビラボウシ
きれいなお花? と思って近づいたら危険です!
実はお花ではなく 毒を持つ植物です。
真ん中の青い部分が毒ですので
決して触れないように注意して下さい。

これは、新種とのこと。
天井から、つららのように垂れ下がっている。

もきんちゃん
浮遊している菌類です。
人間の身体に害はないので
安心して下さい。

いたずらっ子な妖精です。
機嫌を損ねると逆さまになって
怒るので ちょっとのいたずらは
許してあげて下さい。
このほかにも、いろいろな植物が生えているようだ。
つたない感想を少し加える。
従来型の彫刻は、モティーフの多くが裸婦など現実に存在するものだった。その点、梶田さんの作品は、現実に対応するものではないので、「これは似ている」「本物が持つ感じが出ている」などの価値基準から自由でいられるのは、すばらしい。ひそかに、トクをしているだろう。
独自の世界だが、どうしても「風の谷のナウシカ」に登場する「腐海」を思い出してしまう。
あと、會田千夏さんの絵にも似ていると、筆者は思う。
(追記。これはもちろん、盗作とか影響関係とかそういうことを言ってるわけではなく、何かしら「時代の空気」のようなものがあるのではないかということです)
なお、In my room シリーズは、今週から佐々木仁美さんの登場です。
2014年12月13日(土)~2月15日(日)午前10時~午後5時(入館~4時30分)、月曜休み
本郷新記念札幌彫刻美術館(中央区宮の森4の12)
一般 300(250)円、65歳以上 250(200)円、高大生 200(100)円、中学生以下無料。※かっこ内は10人以上の団体料金
□ http://www.hongoshin-smos.jp/
□Facebookページ https://www.facebook.com/inmyroomsapporochobi
□twitter https://twitter.com/sapporochobi
・地下鉄東西線「西28丁目」駅で、ジェイアール北海道バス「循環西20 神宮前先回り」に乗り継ぎ、「彫刻美術館入口」で降車。約620メートル、徒歩8分
・地下鉄東西線「円山公園」駅で、ジェイアール北海道バス「円14 荒井山線 宮の森シャンツェ前行き」「円15 動物園線 円山西町2丁目行き/円山西町神社前行き」に乗り継ぎ、「宮の森1条10丁目」で降車。約1キロ、徒歩13分