老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

金毘羅歌舞伎

2016-04-09 13:33:51 | 俳句


毎年恒例の行事、金毘羅歌舞伎大芝居のお練りを見に行く。
芝居興行の前日は、成功の神事の終わった後には出演の役者によるお練が町を盛りあげる。

     

今回は 成駒屋の中村鴈治郎の襲名披露公演である。

     

坂田藤十郎、中村扇雀と華麗な一族三人に、人気者の片岡愛之助、市川中車が加わっている。
他に中村亀鶴、中村壱太郎の若手を乗せた、人力車が琴平の町を練って行く。



私はいわゆる、ミーハー属。お祭り騒ぎが好きなチャキチャキ婆さんてところ。
歌舞伎が好きで好きでたまらないってことではない。
暇つぶしにお練りを見に行き、切符が手に入れば、観劇にも行く、その程度である。

     
人気女優の藤原紀香と結婚をした、片岡愛之助に声援が一番とんでいた。

     

私が好きなのは、この中では、市川中車である。
他の人は舞台で見ているけれど、彼は歌舞伎の世界へ本格的に入っては日が浅い。お練りで実物をみるのが初めてである。

役者さんの追っかけが黄色い声で呼びかける。気が付いた役者さんが「おーおー」と云って握手をしている。
全国から、駆けつけた追っかけのファンの「成駒屋ー」と云う声はいかにも年期が入っていて、芝居小屋では、欠かせない。
ここらの私のような、にわか田舎ファンには真似はできぬ。

坂田藤十郎も、中村鴈冶郎もずいぶんと老けた。
藤十郎は匂うような美しさ、鴈治郎はもっと細っそりとした娘姿が目に焼き付いている。
人間国宝だ、文化功労者だと、芸は達者で見事なのであろうが、見るだけであれば若い女形、こっちの方が綺麗だ。
私の体は変調をきたして3年あまり。
毎年見ていたが、お練りもお芝居とも遠ざかっている。

今は狭い升席で観るのは苦痛を伴う。残念であるが、亰都の南座ででも、椅子席で観れる機会があらばよいのだが、、、。
遊ぶのは疲れるのである。体力がいる。

  
  🍒  陽炎の中より現るるお練りかな

  🍒  花散れり道楽先行くお練り道

  🍒  花の畔コロッケを売る店のたつ

  🍒  象頭山笑いはぢける芝居かな

       

コメント
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